「ムクナ豆」もう耳にしている方は多いのではないでしょうか。
「ムクナ豆」は普通の豆と違い、栄養たっぷりで驚きの成分が含まれた豆なのです。
食べ方や分量を間違えますと、身体によくありませんので、今回は「ムクナ豆」の調理法を紹介したいと思います。
その前にまず、ムクナ豆を知りましょう。
目次
ムクナ豆の特徴
- 分類 :植物
- 学名 :Mucuna pruriens
- 日本名 :ハッショウマメ(八升豆)
- 科 :マメ科
- 属 :トビカズラ属
- 原産地 :ネパール、ヒマラヤ
ムクナ豆はハッショウマメとも呼ばれ、熱帯アジアを中心に栽培されています。
原産地は、ネパールで性質上日本での栽培は難しいので最近はあまり栽培されていないそうです。
つる性の植物で、とても大きく成長し黒紫色の花を咲かせ、豆をつけます。
豆が熟すと、黒色になり、とても硬くなります。
他の豆と同じように食べますと、歯に負担をかけますので注意が必要です。
農業などでも注目されていて、休耕地などの土地を元気にする働きもあり、雑草抑制や害虫予防に期待されているのです。
ムクナ豆のすごい成分と期待できる効果
ムクナ豆に含まれる成分
・たんぱく質
・炭水化物
・脂質
・ミネラル
・カリウム
・ナトリウム
・鉄分
・L-ドーパ
ではこの成分がどの様に効果を発揮するのでしょうか。
ムクナ豆の大注目成分L-ドーパ
「L-ドーパ」あまり耳にしない成分ですよね。
簡単に言いますと「L-ドーパ」はドーパミンの素となる成分で、ドーパミンを作り出すのにとても重要な働きをするのです。
ですからムクナ豆はパーキンソン病(神経伝達物質のドーパミン不足で運動機能に障害が出る病気)に対する効果がとても期待されているのです。
パーキンソン患者の方は、ドーパミンを作り出す力が弱まっていますので、L-ドーパによりドーパミンを体内に供給することにより症状が改善されるのです。
ドーパミンと関わる病は他にもあり、ムズムズ症候群や気分が落ち込むうつ病にも効果が期待できます。
効果が期待できるのは、病だけではありません。
L-ドーパはドーパミンの素で、ドーパミンを作り出すことにより身体が元気になるのは大体想像できますよね。
ムクナ豆には「L-ドーパ」を作り出す成分も含まれているのです。
ドーパミンの素のL-ドーパを作り出す成分
ムクナ豆に含まれている、チロシン(アミノ酸)とフェニルアラニン(必須アミノ酸)は体内に入りますと、L-ドーパに変化するのです。
チロシン・フェニルアラニン→L-ドーパ→ドーパミン
(ムクナ豆により摂取) (体内に入り変化) こうなります。
ですからムクナ豆は、L-ドーパでドーパミン作り出し、更にそのL-ドーパを作り出す成分からの効果も期待できるというわけです。
これにより、身体が疲れやすい方や、元気が出ない、身体の動きが鈍く冷えるなどにお悩みの方にはとてもおすすめしたい食べ物なのです。
ムクナ豆には筋肉細胞を増やすという作用もあり、最近ではスポーツ選手が筋肉増強の為、ホルモン注射をうつ代わりに天然の植物であるムクナ豆を摂取したりもしています。
必須アミノ酸で効率よく栄養を吸収する
9種類ある必須アミノ酸は、体内で作ることが出来ず、食事などから摂取しなくてはなりません。
ムクナ豆には必須アミノ酸の全種類がとてもバランスよく含まれていますので、摂取した栄養を効率よく吸収してくれます。
年齢を重ねるとともに、食事やサプリなどで摂取した栄養をしっかり吸収できず、栄養バランスが崩れてきてしまいます。
ですので、必須アミノ酸が含まれているムクナ豆は栄養のバランスをとるためにはとても効果的な成分が含まれているのです。
昼は元気に!夜はぐっすり眠れる
先程のL-ドーパで、元気になるのですがずっと元気なままだったら困りますよね。
でも大丈夫!!ムクナ豆にはトリプトファンという成分が含まれているからです。
トリプトファンは脳神経伝達などの材料であり、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという物質が脳内で作られるのを助ける働きをします。
セロトニンはリラックス効果があり、精神安定にも繋がります。
夜には、メラトニンへと変化し、質の良い睡眠へと導いてくれるのです。
寝つきが悪い・眠りが浅いなどの睡眠障害にもムクナ豆を摂取することにより改善されたとの結果が出ています。
ドーパミンとセロトニンを作る成分があるから、うつ病にも効果が期待できるのですね。
ちなみに、トリプトファンも必須アミノ酸の中の一つなので食事から摂取する必要のある成分です。
血圧やコレステロールのコントロールもしてくれます。
抗酸化作用で老化を防ぐ
ムクナ豆は抗酸化作用がとても強く、活性酸素を除去する働きがあります。
活性酸素は私たちにとても悪影響を及ぼし、老化現象を起こすものです。
髪には白髪が増え、お肌ですと、シミやシワができたり、生活習慣病や動脈硬化、更にはガン、肝機能低下など様々な影響を及ぼすのです。
ですから、活性酸素を取り除くことにより、身体の酸化=老化を防いでくれるのです。
※一般的に抗酸化作用の強い食材とされているものの数倍も、ムクナ豆は強いといわれています。
「ムクナ豆」とても凄い効果のある豆ですね!!
では次に、この成分を無駄にしない調理方法でムクナ豆を摂取してみましょう。
ムクナ豆の調理方法
ムクナ豆は絶対に生や生焼け状態では食べてはいけません。
胃や腸に負担をかけてしまいますので、必ずしっかり火を通してから口にしましょう。
そして食べてもいい目安ですが、1日3回、1回につき3粒から5粒までです。
急な大量摂取や、パーキンソン病での薬を服用している方は効果が出すぎる可能性がありますので、薬を服用している方は一度専門医への相談をしてから摂取してください。
基本
調理方法:1
《必ずあく抜きをする!》
ムクナ豆はとてもアクが強いので必ずあく抜きをする必要があります。
調理方法:2
《煮豆にする》
鍋にお水とムクナ豆を入れてに煮込みます。
ムクナ豆はとても硬いので、煮込んだ後保温タイプの容器に蓋をして数時間置いておきましょう。
時間を短縮したい方は、圧力鍋で煮込むと早く柔らかくなります。
※煮汁にはアクが多く、まだ慣れてない方は捨ててしまうか少量ずつ増やしていくことをおすすめします。
調理方法:3
《フライパンで炒る》
フライパンで炒る場合も十分に火を通しましょう。
半生はいけませんので、じっくり中まで火が通っているか確認しながらこげないように炒める必要があるので小一時間かかり、大変な作業となります。
アレンジレシピ
煮豆
■甘煮にする
煮豆にしたムクナ豆に、砂糖・塩・水で炊く。
■カレーに入れる
インドでは一般家庭で、カレーに入れて食べられています。
■スープやミルクに入れる
好みの味のスープや、温めて甘みを付けたミルクに入れてもおいしくいただけます。
炒った豆
■きな粉にする
フライパンで十分に炒ったムクナ豆を、ミキサーにかけるか、ミルで挽きます。
きな粉にすることにより沢山のお料理や飲み物に混ぜることが出来ます。
まとめ
以上、「ムクナ豆の期待できる効果と食べ方」についてでした。
こんなにたくさんの効果が期待できる「豆」なら今すぐにでも試してみたくなりますよね。
最近元気が出ない、疲れやすい、上質な睡眠がとれない、筋肉をつけたい方は是非一度「ムクナ豆」を自分で調理し、その効果を試してみてはいかがでしょうか。