野生のすっぽんを捕獲する方法

釣りが趣味の人が自分が食べるために海や川などに魚を釣りに行くように、野生のすっぽんが食べたいと思ったら捕獲方法を調べて自分で捕まえにいかなければいけません。

養殖のすっぽんが食べたいなら市場でも手に入れることができたり料亭でも食べることができますが、自分が捕まえたすっぽんや天然のすっぽんにこだわるなら捕獲方法を調べて野生のすっぽんを捕まえにいくことをおすすめします。

野生のすっぽんの捕獲方法や捕まえた時はどうするべきかということについてご説明します。

野生のすっぽんってどこにいるの?

すっぽんを捕獲したいと思っても、すっぽんがいないところですっぽんの捕獲方法を実践してもあまり意味がないですよね。

まず大切なのはすっぽんがどこに生息しているかをきちんと把握することです。

実はすっぽんの生息地域はとても広く、本州や九州、四国、沖縄などに生息しています。

昔に比べるとややその数は減っていると言われていますが、それでも色々な場所に生息しているすっぽんを捕まえることはそんなに難しいことではありません。

野生のすっぽんは餌となるタニシなどがいる川に生息していて、養殖のものと比べると少し泥臭さを感じることもあります。

天然のすっぽんは噛み応えもあって少し泥臭いことから、初めてすっぽんを食べる人よりも通が好むような味わいとなっているという特徴があります。

だからこそ、そのような通な味わいのすっぽんを食べてみたいと思ったり、高級なすっぽんを無料で手に入れてすっぽん料理を食べたいと思う時には天然のすっぽんを捕まえにいくと良いでしょう。

泥の味が強いと人によっては食べにくいと感じることもあるかもしれないので、すっぽんを捕まえに行く時はできるだけ綺麗な川などの場所を選ぶのがポイントです。

注意したい点はすっぽんは生息していそうな場所だと一年中捕まえられるという訳ではなく、冬眠することがあるということを覚えておいてください。

季節としては5月から10月頃がベストです。

寒い時期には野生のすっぽんを自分で捕まえることは難しい可能性が高いので、捕獲をしに行くなら暖かい時期に限定して行くようにしましょう。

野生のすっぽんの捕獲方法

野生のすっぽんの捕獲方法は、魚などと同じですっぽんのいそうな場所を狙って釣り竿に餌をつけて垂らします。

どちらかと言うとすっぽんは夜行性なので、夜に近くなってからの方がかかるかもしれません。

そのため、罠を仕掛けておいて朝回収するといった方法もあります。

この仕掛けの作り方もシンプルで、ロープに釣り針の付いた釣り糸をいくつかに分けて付けて、釣り針には餌をつけます。

使う道具は下記の5つです。

• かご
• 糸
• 針
• 餌
• ロープ

そして、朝になったらすっぽんがかかっているかを確認しに行くだけです。

通常の釣りですっぽんを捕まえる場合にはスーパーマーケットでも購入できる魚の切り身や鶏のささみなどを餌にすることをお勧めします。

罠を仕掛けて翌朝に回収する方法では全ての場所で許可されている訳ではないので、自分がすっぽんを釣りたい場所で許可されているかを確認してから行いましょう。

夜の方が比較的すっぽんを釣りやすいだけで日中だと絶対に釣れない訳ではないので、日中に捕まえて夜ご飯に食べるすっぽんを捕まえるのも良いでしょう。

すっぽんが入っていなくても、同じ川・湖沼に生息するウナギやカニがかかっていることがあります。

天然物のウナギが引っかかっていたら、それはそれでラッキーかもしれないですね。

ウナギとすっぽんが一緒に生息している川・湖沼では、すっぽんではなくウナギがかかる確率も高いようですよ。

昼間の場合には目ですっぽんを確認して、餌をそっと垂らすといった方法もおすすめです。

釣りが苦手だという方は、浅い場所ですっぽんを確認したらタモを使って取ることも可能です。

すっぽん釣りのコツと注意点

ここからは、すっぽん釣りのコツと注意点について簡単に補足します。

まず道具についてです。

すっぽん釣りに使う主な道具は、かごと糸、針です。

しかしこれらはどんなものを用いてもいいわけではありません。

考えなければいけないのは、すっぽんが強靭なあごと爪を持っているということです。

糸をつけることも考えて、糸をつけやすいタイプのチヌ針を使うといいでしょう。

糸はハリス6号以上が望ましいとされます。

あまりに細い糸だと、すっぽんがかかっても逃げられてしまう可能性があります。

かごをしかける時もコツが必要になります。

かごはあまりに大型なものではなく、すっぽんは入るけれどぎりぎりというサイズを使うのが望ましいです。

なぜかというと、小さめのサイズの方が岩と岩の隙間に入れやすいからです。

すっぽんは柔らかい甲羅を生かし、岩と岩の隙間に入り込む習性があります。

したがってかごを仕掛ける時もこういったすっぽんの性質を考慮すると捕獲の成功率が上がります。

あまりに大きなかごだと、岩と岩の隙間に入りませんよね。

すっぽんのサイズは35センチ~くらいであるといわれます。

大きな個体で60センチ以上になることもあります。

巨大な個体はそう多くはありませんので、通常サイズくらいを目安にかごを用意するといいでしょう。

捕まえたらどうすれば良い?

すっぽんを捕まえたら持って帰らなければいけません。

もちろん、大きさが小さ過ぎて飼育環境も整っていないような場合だと逃がすという選択をするのも良いでしょう。

捕まえたすっぽんを持って帰る時には大きめのバケツを用意しておき、その中に入れて持って帰ります。

この時にたくさん取れたからと言ってたくさんのすっぽんを一緒のバケツの中に入れてしまうのはダメです。

できることなら一匹一匹を別のバケツに入れて持って帰ることをおすすめします。

バケツの数が足りなかったり持って帰りにくい場合には、その日に捕獲したすっぽんを比べてみてどれを持って帰るかを判断する方が良いかもしれません。

すっぽんは食べ応えがあるので、たくさん取れたからと言ってそんなに大量に持って帰る必要はないということを頭に入れておきましょう。

持って帰らないすっぽんは、きちんと元の場所に逃がしてあげてください。

すっぽんの正しい持ち方

すっぽんのサイズによっても正しい持ち方は異なりますが、あまり大きくないすっぽんであればすっぽんのお腹の面の甲羅の後ろ足の付け根にちょうど指が入るようなくぼみがありますので、親指と人差し指を差し込んで持ちます。

もしくは、すっぽんのお尻の方から手を持っていき、すっぽんの甲羅の最後部をしっかりと掴みましょう。

万が一すっぽんが長い首を伸ばしても、甲羅の一番後ろまでは届きませんので安心です。

すっぽんは力が強く、臆病な性格であるために身の危険を感じれば必死で噛みつこうとしたり足で払いのけようとしたりと抵抗してきます

噛まれるのも危険ですが、すっぽんの足先の爪がとても鋭いので、引っかかれてしまうと怪我をしてしまうのですっぽんの口元だけでなく足先にも十分注意しましょう。

大型のすっぽんを持つのは慣れていないと大変危険ですので持ち上げるのは控え、むやみに手を出さないようにしましょう。

すっぽんの危険な持ち方

すっぽんの噛む力はとても強く、万が一噛まれてしまうと大けがをしてしまう可能性があります。

噛みついたら雷が鳴っても離さないと言われているほど強い力がありますので、下手をすると指を持っていかれてしまうかも知れません。

想像以上に首が長く動きが素早いため、絶対に頭の方に手を持っていかないように注意しましょう。

すっぽんの横腹あたりを掴んでしまうと長い首で簡単に噛みつかれてしまいますので、絶対にやめましょう。

すっぽんの特徴と性質

すっぽんの特徴

すっぽんは口先が前に細長く突き出しているのが特徴で、一度噛みついたら離さないといわれるほど強靭な顎を持っています。

すっぽんは亀の仲間ですが、亀とは違います。

亀は外敵から襲われた場合には、硬い甲羅に身を隠して危険から身を守りますし、休憩する時や寝る時にも甲羅に籠ります。

亀の甲羅は亀にとって家とも言える安全な場所なのです。

生まれたての赤ちゃん亀やごく一部の亀を除いて基本的にはほとんどの亀が硬い甲羅を持っています。

一方ですっぽんは、甲羅がとても柔らかく、背骨や皮膚が変形してできたものと言われています。

そのため触れてみるとぷよぷよと柔らかく、うろこもありません。

すっぽんの甲羅が亀の甲羅と違って柔らかいのは、狭い隙間などにスムーズに隠れることができるようにするためと言われています。

柔らかいのに意味があるのかと思ってしまいますが、内臓などをしっかりと守る役割を果たしているので、すっぽんの甲羅も大切な身体の一部なのです。

甲羅も食べることができるのは、すっぽんの体のほとんどが皮膚で、コラーゲンが豊富に含まれたエンペラという部分が豊富に存在しているためです。

また、亀は足の指が5本なのに対してすっぽんは3本です。

水中にいることが多いすっぽんは指の部分がヒレ状態になっており、尻尾にも明確な違いがあります。

亀のしっぽよりもすっぽんのしっぽの方が長くて太くなっています。

一見似ているようでこのようにすっぽんと亀には明確な違いがあるのです。

すっぽんが噛みつくのはなぜ?

一度噛みついたら離さないと言われているすっぽんが、すっぽんよりも遥かに身体の大きな私たち人間に噛みつくのは、自分自身の身を守るためです。

一見狂暴そうに見えますが、実は臆病な性格だと言われており、不用意に近づいたり危害を加えようとしている意図がある相手に対しては攻撃してくるのです。

自ら進んで噛みついてくるということはありませんが、すっぽん釣りやすっぽんを捌く場合など、明らかにすっぽんの身に危険が迫っているという場合には噛みつかれてしまうことがありますので、不用意にすっぽんの口元に手を指し伸ばさないなど注意する必要があります。

一度噛みついたらなかなか離さないのはなぜ?

身を守るために噛みつくすっぽんですが、なぜ一度噛みついたらなかなか離さないのでしょうか。

すっぽんは昼間はじっと岩陰などに身を潜めていますが、夜になると狩りを初めます。

すっぽんは通常は狩りの時も水中の泥の中にいて、頭だけを出してそばに近付いてきた魚をエサにして過ごしています。そばに寄ってきたものはエサだと思い、「狙った獲物は逃がさない」とばかりに何でも噛みついてしまいます。

その際に何度も繰り返し噛みついて離してという動作を繰り返していると、体力を消耗してしまいますし顎が疲れてしまうため、一度噛みついたらなかなか離さないようになったと言われています。

すっぽんに噛まれてしまったら…

すっぽんは大人しくしているように見えても不意に素早く噛みついてくることがありますので、掴む場合には首の動きに十分注意しましょう。

万が一すっぽんに噛まれてしまったら、慌てずに適切に対処しましょう。

そっと水の中に入れる

すっぽんの種類やすっぽんの個体差ももちろんありますが、基本的には噛みつかれた状態のままそっと水の中にすっぽんを入れてあげると離れてくれると言われています。

水の中に入るとすっぽんは自分の移動がスムーズになったことで、安心して泳ぎ去ってくれるのです。

もともと水中で生活をしているすっぽんですから、自由に動き回ることができる水中ではすぐに離してくれるようです。

一説では、人間の指が食べることができないものと判断したためだとも言われています。

むやみに離そうとしない

すっぽんが噛みついてくるのは相手を威嚇して生き延びるためでもあります。

そもそもすっぽんは危険を感じて噛みついてきていますので、むやみに離そうとすると更に強い力で噛みつかれてしまう可能性があります。

噛まれたら慌ててしまうかもしれませんが、慌てれば慌てるほどすっぽんが狂暴になってしまうという意識を持ち、力んだりせずに静かに対処しましょう。

すっぽんに噛みつかれても慌てない

すっぽんと亀は似ているようで違う部分が沢山あるということがわかりました。すっぽんが噛みつくといっても歯ではなく顎を使っていたなんて驚きですよね。

すっぽんは一度噛みついたら非常に強い力で噛みついてきます。大人しそうに見えても素早く噛みついてきますので、もし素手ですっぽんに触る機会があったら噛まれないように細心の注意を払いましょう。

万が一噛みつかれてしまったらそっと静かに水の中にすっぽんを入れてあげましょう。間違っても振り払おうと乱暴したり、ひっぱってしまわないようにしましょう。

「一度噛みついたら雷が鳴っても離さない」ということで有名なすっぽんですが、実は歯が無いということをご存知でしたか?

「噛みつく」と聞くと当然歯があるように感じますが、すっぽんは歯ではなくて強靭な「顎」を使って強い力で噛みついて離さないのです。

歯が無く顎の力だけで噛みついて離さないということにも驚きますが、歯が無いのに場合によっては指を噛みちぎられてしまう可能性もあるほどに強力な力を持っていると言われています。

すっぽん料理を扱っている料亭や通販などで美味しくすっぽんを食べることができるので、ご自宅で捌くということは少ないかも知れませんが、すっぽんに触れる機会があった場合に万が一噛みつかれてしまったときの正しい対処方法をご紹介しました。

すっぽんを捌きたいのに首を出してくれない時は?

すっぽんは獰猛で攻撃的だと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、非常に臆病な性格をしており、なかなか首を出してくれないこともあります。

すっぽんを裏返して置いたときにも首を出してくれないという場合には、すっぽんのお腹を手で強くたたくと頭を出します。

また、すっぽんをしっかりと持つことができない場合には、すっぽんのあごの近くに急所がありますので、急所を親指と人差し指で強くつまむと首を引き出すことが可能です。

すっぽんを捌く前の掴み方

  1. まずすっぽんを生けすなどから網で取り出したら、先ほどお伝えしたようにすっぽんのお尻側から甲羅の一番後ろ側を掴んで持ちます。そしてすっぽんを裏返した状態で一度まな板に置きましょう。この時も噛みつかれたり足先で引っかかれないように十分に注意しましょう。
  2. 裏返しにまな板に置いたすっぽんの首の付け根の部分を両手で挟むようにして閉じます。こうすることですっぽんが頭を出すことができなくなります。
  3. 首の付け根を塞いでいる手を片手に持ち替え、流し台の角などに置きすっぽんが首を伸ばせる状態になるようにして胴体をしっかりと抑えつけます。
  4. 首が出ないように塞いでいた手を放すと、すっぽんが自力で起き上がろうとして首を伸ばしてきます。(亀がひっくり返ったときに起き上がろうとして首を伸ばすのと同じような状態になります)

すっぽんをひっくり返した際には、すっぽんの後ろ足の付け根の近くにある肉を確認してみましょう。

脂がしっかりとのった良質なすっぽんは足の付け根の付近が膨らんでいます。

2人ですっぽんを捌く方法

まずは1人がすっぽんを持ち上げ、すっぽんの顔の近くに布巾などを近づけてしっかりと噛みつかせましょう。

布巾に噛みついた状態のすっぽんをしっかりと抑え、布巾をひっぱることで安全に首を伸ばすことができます。

首を伸ばすことができたら捌く担当の方が首を掴みましょう。

すっぽんは基本的には噛んでいる布巾を離しませんので、無理に布巾を離そうとせずに首を切り落としてから布巾を離しましょう。

すっぽんはどんな食べ方ができるの?

すっぽんを持って帰った後は食べる飼育するかのどちらかになりますよね。

すっぽんを飼育する場合にも事前の準備は必要ですが、すっぽんを食べる時にも準備をしておかなければいけないことがあります。

すっぽんを食べる場合は、捕獲後すぐに調理するのではなく、餌を与えず泥抜きをするのが一般的です。

この泥抜きをすることによって野生のすっぽん特有の臭みが抜け、食べやすくなります。

泥抜き期間は一週間くらいが目安になります。

その間にすっぽんの食べ方を決めておくことです。

すっぽんは鍋やスープにしたり、焼いて食べることもできます。

最後に雑炊にすると締めまですっぽんの味を楽しむことができます。

すっぽん料理は何度か作れば徐々に慣れていきますが、捕獲したすっぽんを食べたいと思ったら、先程の捌き方を参考にしたり、動画などで最初にすっぽんの捌き方を学習したりレシピをインターネットで確認しておくと良いでしょう。

一匹で品数の多い料理が作れるので、すっぽんを上手に扱えるようになれば食卓も一気に豪華になりそうですよね。

すっぽんの嬉しい栄養

一説によるとすっぽんは、日本では縄文時代という古い時代から食されていて、美味しい出汁が出るだけでなく健康効果が高く貴重なため、高級食材として扱われています。

また、中国では漢方薬の材料としても使われており、健康志向の方から高い人気を誇っています。

すっぽんの気になる健康・美容効果についてですが、すっぽんはコラーゲンが豊富なだけでなく、アミノ酸、たんぱく質、ビタミン、鉄分、リノール酸などさまざまな栄養素が含まれています。そのため男性には精力増強効果、女性には美肌効果などたくさんの嬉しい効果が期待できるのです。

まとめ

高級食材でありながら日本中にいるすっぽんは市場インターネットなどでももちろん購入することができますし、料亭で本格的なすっぽん料理を食べることができます。

それでも、自分で釣ったすっぽん料理の味は更に美味しく感じられますし、かなり安くすっぽん料理を食べることができるのはお得ですよね。

自分で釣ったすっぽんが食べられる季節は限定されていますが、暖かい時期だとすっぽんを捕まえるのは難しくはないので、是非今回ご紹介した捕獲方法ですっぽんを捕まえてみてください。

店で食べられるすっぽんは養殖であるのに対して自分で捕まえるすっぽんは天然のものなので、その味のちょっとした違いを楽しんでみるのも面白いかもしれません。

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