夏だから薄着したい!だけど脇の汗染みが気になって
「薄い色の服が着れない」「上着でいつも隠している」という方は多いはず。
筆者もその中の一人です。
この夏には悩みを解消するべく、脇汗の対策などをまとめてみました。
目次
普通の脇汗とワキガの違い
「脇汗=ワキガ」ではありません。
脇に沢山汗をかくからワキガを心配している方はこちらを参考にしてみてください。
普通の脇汗とワキガはそもそも汗が出る「汗腺」が異なります。
脇の汗腺には「エクリン汗腺」という汗腺と「アポクリン汗腺」の二種類あります。
エクリン汗腺
エクリン汗腺は、脇だけでなく私たち人間が全身に持っている汗腺です。
場所によって密度が異なり、1日中汗を出し体温調節をするための働きをします。
エクリン汗腺から出る汗の特徴は「無色で無臭」となっています。
アポクリン汗腺
アポクリン汗腺は、脇の下、乳首、陰部、おへそや耳辺りの限られた場所に存在します。
アポクリン汗腺から出る汗の特徴は「乳白色」臭いは「ほとんどなし」となっています。
アポクリン汗腺とワキガについて
アポクリン汗腺から分泌される汗で、通常の汗より強い臭いを発するのが「ワキガ」と呼ばれるものです。
これは少し複雑なのですが、ワキガには原因遺伝子があり、脇の下のエクリン汗腺から分泌された汗とアポクリン汗腺から分泌された汗が混ざり皮膚上にある常在菌(ニオイ菌)に分解されることにより発生する物質が臭いの原因とされています。
原因遺伝子が無ければ、この臭いを発することは無く、腋毛などが脇の下に汗を溜めていて、臭いが更に出やすくなっている場合もあるそうです。
ワキガの人の特徴は「服(脇の部分)が黄ばむ」「耳垢が湿っている」などです。
これは遺伝といわれていて、片親がワキガの場合100~50%の確率で遺伝するそうです。
両親がそうですともっと確率が上がります。
臭いのある汗や大量の汗の原因と対策
汗腺の違いとワキガの違いはお分かりいただけましたか?
ワキガでなくても、汗をかきすぎて拭かずにいると少し臭いがしてしまう、脇の部分に汗 のシミができて恥ずかしいという事もありますよね。
では次に、脇に沢山汗をかいてしまったり臭いが気になる原因と対策を見ていきましょう。
汗をかく習慣がないのが原因
運動不足やエアコンにより、体温調節をするために全身のアポクリン汗腺から出るはずの汗が発汗されずにその機能がどんどん衰えてきます。
これが夏場や熱くなった際、一気に沢山発汗しますと、ドロドロした汗が出てしまうのです。
このドロドロの汗が臭いの原因となる脇汗。
更に、汗をかく習慣がない時に急激に体温が上がると、心臓の近くにある脇のエクリン汗腺に刺激を与えてしまい脇汗が大量に出てしまうのです。
通常汗をかく習慣があれば、臭いもなくサラサラした汗を出し、その汗を身体は再吸収して体温調節します。
ですから日ごろから、「汗を出す習慣」が必要なのです。
有酸素運動などで汗を流したり、岩盤浴などでゆっくり汗を流すのも良いでしょう。
緊張やストレスが原因
大勢の前での発言などで緊張した時や、ストレスを感じた時に出る汗は体温調節と違い「精神性発汗」と呼ばれています。
これは、恥ずかしがり屋の方や、気を使いすぎる方によく見られます。
緊張やストレスを感じ、交感神経が刺激され脇汗や汗をかきだすと、そこからさらにストレスになり悪循環に陥ります。
こうなった場合は一度大きく深呼吸し、呼吸をゆっくり行うように意識し緊張をほぐし、交感神経の緊張を解きましょう。
生活習慣の乱れが原因
睡眠不足や、生活習慣が乱れることにより、自律神経である、副交感神経のバランスを崩してしまします。
副交感神経は汗をコントロール、制御する働きがあるので、副交感神経のバランスを正常に保つには夜更かしを避け、睡眠をきちんととり、食生活も見直す必要があります。
生活習慣の乱れは、ホルモンバランスの乱れ(自律神経の乱れ)にも繋がってきます。
食生活が原因
先程の生活習慣の乱れの一つともされる食生活も発汗にはとても大きく影響します。
特に影響があるものは、「刺激物・カフェイン・動物性脂肪」です。
刺激物
香辛料がきつく「辛い、刺激が強い」ものは交感神経を活発にしてしまい脇汗をかきやすくしてしまいます。
確かに、辛いものを口にしますと汗が噴き出てきますよね。
辛いものだけでなく、酸っぱすぎたり、甘すぎるものも発汗の原因となってしまうので控えたほうが良いですね。
※玉ねぎやニンニクは臭いのある脇汗の原因となる可能性があるので気になる方は、こちらも控えてみて下さい。
カフェイン
カフェインにも脇汗を促進させる作用があります。
コーヒーにカフェインが入っているのはわかりますが、栄養ドリンクにもカフェインが含まれているので摂取は控えたほうが良いでしょう。
■動物性脂肪
動物性脂肪もアポクリン汗腺の働きを活発にしてしまいます。
バターや肉、欧米食は控えましょう。
大豆がおすすめ
大豆に含まれる「イソフラボン」には発汗を促す交感神経を抑制し、副交感神経に作用するため、汗を抑えてくれる作用があります。
イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするためホルモンバランスの乱れ(自律神経の乱れ)を整えてくれる効果があります。
更年期障害による、のぼせやほてりの改善効果がある事が報告されているそうです。
大豆製品の、豆腐・豆乳・納豆がおすすめです。
多汗症
これらを意識して生活してみても、滝のような汗が出るという方は、「多汗症」という可能性があります。
多汗症は生活に支障が出てしまうほどの汗をかいてしまうので、これは悩まずに専門医に相談して下さい。
※多汗症の場合、ボトックス注射が保険適用で受けれる場合があります。
(ボトックス注射:ボツリヌス菌から抽出したたんぱく質を注射することにより筋肉を麻痺させ一時的に汗を止める注射効果は人によるが3ヵ月から半年程度)
ここまでは、「生活習慣での対策」でしたが、ここからは「汗ジミを作る前の対策法」をいくつかご紹介したいと思います。
服に汗ジミをつくらない、脇汗のニオイを抑える対策法
デオドラント剤で汗を抑える
お出かけや出勤前にロールオンやクリームタイプを塗っておきましょう。
ニオイ予防や、汗も最小限に抑えてくれます。
出てきた汗はすぐにオフ
出てきた汗は、雑菌が繁殖してしまう前にオフしましょう。
汗拭きシートの使いすぎには注意してください。
脇を傷つけてしまう可能性があります。
脇汗パッドやシートで汗を吸収
お洋服の脇の部分にピタッと貼れる使い捨て脇汗パッドがあります。
汗ジミ防止と防臭効果もありますし薄いのでTシャツでも目立ちません。
これでしたら、すぐにふき取るという事が出来なくても大丈夫ですね。
脇に直に貼るタイプの汗取りシートや汗止めパッドも発売されていますこれは使用したことがないので気になる方はチャレンジしてみてください。
がかぶれてしまわないかが心配なところです。
インナーや下着で吸収
トップスなどにも脇の部分に汗を吸収する汗取りパッドが付いたものが売られています。
ブラジャーなどのストラップ部分にゴムを通して簡単に取り付けられるタイプのものもありますので、是非利用してみてください。
まとめ
生活習慣で内側から脇汗を抑え、汗ジミをつくらない対策で、脇汗の悩みを少しでも減らし、洋服を選ばない楽しい夏を過ごせるといいですね!