春から新しく学校に通い始めたり、仕事を始めたりと新生活をスタートさせた方も多いですよね。しかし、慣れないことが多いと体も心も疲れやすくなってしまいます。しっかり睡眠をとっているはずなのに体がだるい、疲れる、体が重いという方は、栄養が足りていない可能性があります。
ここでは、疲れた体と心に効果的な栄養素や食べ物などについてご紹介します。
最近、体が疲れやすいと感じている方はぜひ参考にしてくださいね!
体と心をしっかり回復させ、また新たなスタートを切りましょう。
目次
疲労回復に効果的な食べ物
それでは早速疲労回復に効果的な食べ物や栄養素をご紹介します。
疲れの症状に合わせて自分に合った食べ物や栄養素を摂り入れてみてください。
肉体疲労・筋肉疲労
ビタミンB1&アリシン
肉体的な疲労を感じたら、新陳代謝をスムーズにするビタミンB1を摂取しましょう。
ビタミンB1は、糖質の利用効率を高めてくれます。
また、ビタミンB1はアリシンと一緒に摂取するとさらに疲労回復効果がアップします。
アリシンは強い抗酸化作用を持っているので、体の老化も予防してくれます。
- ビタミンB1を含む食べ物
豚肉、うなぎ、豆腐など - アリシンを含む食べ物
ねぎ、ニンニク、ニラなど
精神疲労・慢性疲労
ビタミンC、ビタミンE、βカロテン
精神疲労や慢性疲労にはビタミンC、ビタミンE、βカロテンがおすすめです。
疲労が溜まった体は活性酸素の増加や免疫力の低下を招きます。
活性酸素や乳酸などの疲労物質を取り除く食べ物を意識して摂り入れましょう。
色が濃く鮮やかな野菜や果物は、強い抗酸化作用を持ち、ビタミンCが豊富です。
鉄分の吸収率を上げるためにも欠かせない食べ物です。
また、ビタミンEは魚介類やアーモンドなどのナッツ類に含まれています。
体内の活性酸素を取り除く働きを持っているのでおすすめの食材です。
ビタミンEは、野菜や果物と組み合わせて摂取することで、さらに高い効果が期待できます。
梅干しやかんきつ類、酢などに含まれているクエン酸は、疲労回復効果が期待できます。
また、これらは体に吸収されにくいと言われているカルシウムなどのミネラルを体内に吸収しやすくする働きもあります。
夏バテなどの季節的な疲労
急に暑くなったり夜には寒くなったりと、突然の気温の変化は体を疲れさせてしまいます。春から夏は特に気温差が激しく、気候の変化に体がついていけなくなり、胃腸の不調や食欲不振を招いてしまいます。
食欲を高めるためには、酸味や辛味などの味に適度の刺激がある食べ物を摂り入れることがおすすめです。
また、オクラやなめこ、山芋などのねばねばした成分を含む食べ物は、食べ物の消化吸収を良くすることに加えて、胃壁を守ってくれる働きがあります。
またアロエにも胃壁を守ってくれる働きがあります。
アロエヨーグルトなどで気軽にとることができます。さらに、ねばねば食品には、肝機能を高める効果も期待できます。
【おすすめ食材】
果物(かんきつ類)、オクラ、なめこ、長芋、キムチ、トウガラシ、カレーなど
疲れを緩和する食べ物とは?
体と心の疲れを癒してくれる食べ物はまだまだあります。
ここからは、上記でご紹介した栄養素を含むおすすめの食べ物をご紹介していきます。
疲労を感じているときに食べるものに迷ったら、ぜひこちらの食べ物を選んでみてくださいね。
牛肉
牛肉には、脂肪代謝に必要不可欠なカルニチンが豊富に含まれています。
カルニチンは、中性脂肪や脂肪酸などの体内に余分な脂肪の分解を促進し、エネルギーに変換します。
穀類に不足しがちなリジンやスレオニンのようなアミノ酸をたくさん含むので、疲労回復に効果的です。
豚肉
豚肉はビタミンB1を多く含み、糖質の代謝に関わる重要な食べ物です。
豚肉は食肉の中でも特にビタミン1を多く含んでいるのが特徴です。
ビタミンB1が不足すると糖質の代謝が不完全となるので、体内に乳酸が発生し、筋肉痛や疲労につながります。
活動量や運動量が増えて筋肉をたくさん動かすと、ビタミンB1も比例して必要な量が増えていきます。
ビタミンB1は、体内では作ることができないので、食べ物から摂取することが大切です。
果物
果物は、ミネラルやビタミンの供給源として疲労回復に効果があります。
また、塩分や脂質の排出、脳の活性化などの効果も期待できます。果物は、1日200g程度の摂取が健康増進に効果的と言われています。
また、パイナップルやパパイヤなどの酵素をたくさん含んだ果物もお勧めです。
パイナップルには、糖質の分解を助け、代謝を促すビタミンB1を多く含まれ、さらにビタミンB2やC、クエン酸などとの相乗効果により疲労回復や夏バテ、老化防止などに効果があると言われています。
タンパク質分解酵素のブロメラインの作用で、肉類を食べた後の消化を助けると言われています。
パパイヤは、柑橘類と同様にビタミンCをたっぷり含んでいます。
他にも、パパイヤにはビタミンB群、クエン酸などが含まれています。
パパイヤに含まれるビタミンB群には、糖質などの代謝に関わりエネルギーを効率よく生産し、神経や筋肉へエネルギーを運ぶ働きがあるため、疲労回復に効果があります。
クエン酸は、体内でエネルギーに変換されるため、疲労を軽減します。
また、青パパイヤには、たんぱく質分解酵素であるパパインをはじめ、脂質や炭水化物を分解する酵素がたくさん含まれているのでお肉と一緒にサラダとして食べるのも効果的ですます。
体の疲労回復を目的とするときは、果物の中でもかんきつ類がおすすめです。
オレンジやグレープフルーツ、夏ミカン、みかん、デコポンなどを摂り入れて、疲労回復を目指しましょう。また、ゆずやかぼす、レモン、シークワーサー、すだちなどは薬味や調味料として食べ物に摂り入れることがおすすめです。
甘酒
美容に効果的と話題になっている甘酒ですが、疲労回復に効果的なアミノ酸やビタミンが多く含まれ、体内への吸収も良く、健康にも良い飲み物なのです。
甘酒は「飲む点滴」と言われていて、体力の落ちやすい夏はエネルギーの補給として江戸時代から重宝されていたとも言われています。
お風呂の入り方のコツ
お風呂の入り方もコツがあります。熱い温泉に入って「いい湯だな」なんて感じで疲れも吹き飛ぶような気がします。実はこれは勘違いです。
熱いお湯に入ると脳に快感物質が分泌されるため、わずかなあいだ疲労感が薄れることはあるでしょうが、実際には、むしろ余計に疲れています。
温泉に行くといつもよりよく眠れる気がするのも、熱いお湯に入ることで体が疲れるからです。
熱いお湯に15分浸かってから一旦あがり、もう一度15分浸かります。
そしてその後で、血液中の「疲労因子」を計ったところ、その割合が高くなっていました。
熱いお湯によって体が疲れていることが実証されたのです。
疲労回復効果を期待するなら38度~40度のぬるめのお湯に15分、半身浴で浸かる入浴法がおすすめです。
適度に休むことも大切!
いかがでしたか?
疲労回復に効果的な食べ物や栄養素はしっかり理解できましたか?
ぜひ、ご紹介した食べ物を積極的に摂り入れて、疲労回復に役立ててくださいね。
しかし、疲れで食欲がないときは無理に食べようとせず、少しずつ小分けにして食べると良いでしょう。
一気に食べ過ぎると消化器官に負担をかけ、体に余計に負担がかかってしまう可能性があります。
また、日ごろから色々な食材に慣れ親しんでおくことによって、疲れを感じた時でも気軽に食べられるものを探しておくこともおすすめです。
疲労を感じた時は、食べ物だけにこだわらず、しっかり睡眠をとって体と心に休息を与えることも大切です。
米麹から作られた甘酒は米のでんぷんを糖化していて、天然の甘さを感じることができます。また、発酵過程においてビタミンなどの栄養素も作り出されます。
市販の甘酒を選ぶ際は、健康のために、砂糖が含まれていない甘酒を選ぶと良いでしょう。
甘酒はそのまま飲んでも良いのですが、調味料として煮物などに加えても味にコクが出て美味しさがアップします。
よく疲れたときは甘いものをとったらいいということが言われますが、甘いもので回復するのは「疲れたな。」といった気分です。
わずかなあいだ脳ででる幸せホルモンを補完してくれるからです。
お菓子によく使われる、砂糖、小麦粉、米粉などの精製された糖質は、糖質を分解して利用するために必要なビタミン類などが欠けていて、食べても疲労回復にはつながらないので注意してください。
疲労回復には、先に上げた肉類などのタンパク質をしっかりとるように心がけましょう。
疲労回復には総合的なアプローチで、食事と睡眠、休養を心がけ、しっかり体調管理を行っていきましょう!