ニキビには色々な種類があり、原因やケア方法も異なります。
ニキビをしっかりケアせずに放置すると、ニキビ跡になってしまう可能性があります。
ニキビ跡は一度できるとなかなか治らないので、ニキビができた時点で適切なケアをして治す必要があるのです。
そこで今回は、ニキビの種類とその原因、正しいケア方法などについてご紹介します。
ニキビを早く治してキレイな美肌になりたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
思春期ニキビと大人ニキビ
ニキビは10代の頃にできる思春期ニキビと成人してからできる大人ニキビに分けることが出来ます。
思春期ニキビ
思春期ニキビは、おでこや鼻周りなどのTゾーンを中心にできます。
成長期に男性ホルモンの分泌が活発になることにより、皮脂が過剰分泌され、ニキビが出来やすくなります。
皮脂が過剰分泌されると、毛穴が詰まりやすくなってニキビの元となるアクネ菌が増殖するのです。
さらに、思春期ニキビが強く炎症すると、ニキビが跡になって肌に残り、ひどい場合は大人になっても凸凹としたクレーター肌になってしまう場合があります。
大人ニキビ
20歳以降にできる大人ニキビは、顎や口周りなどのUゾーンにできやすいです。
大人ニキビは思春期ニキビと異なり、食生活の乱れや生活習慣の乱れ、ストレス、肌の乾燥などで皮脂量が増加し、毛穴が詰まることでニキビが発生します。
ニキビの種類
ニキビは症状によって4種類に分けることが出来ます。
炎症の無いニキビと炎症を起こしたニキビに分かれるので、原因やケア方法も異なります。
まずは、自分のニキビがどの種類でどんな状態なのかを確認することが大切です。
白ニキビ
ニキビの初期段階で炎症を起こしていないものが白ニキビです。
皮脂が溜まり、毛穴が詰まっていて盛り上がり、ぽつんとした小さな白い点のようなニキビです。
黒ニキビ
黒ニキビは炎症を起こしていない状態で、白ニキビの毛穴が開き、皮脂が酸化することで黒くなってしまったニキビです。
パッと見はほくろやシミのように見え、肌が汚く見えることがあります。
赤ニキビ
赤ニキビは炎症を起こしている状態で、白ニキビが悪化し、赤く腫れているニキビです。
ニキビのもととなるアクネ菌が皮脂をエサにして増殖することで発生します。
赤ニキビはしっかり治療しないと、ニキビ跡となって肌に残る可能性があります。
膿ニキビ
膿ニキビは炎症を起こしている状態で、赤ニキビの炎症が激しくなり、最終段階となったニキビです。
表面から黄色い膿が見え、外へと出ようとしています。膿ニキビをつぶしてしまうと、ニキビ跡となるので注意しましょう。
ニキビが出来る場所とその原因について
ニキビは、顔のどの位置にできるかによってその原因が違います。
おでこ
10代を中心にできる思春期ニキビの多くはおでこにできます。
おでこにできるニキビの原因は、主に思春期のホルモンバランスの乱れです。
また、前髪による摩擦やシャンプーなどの洗い残しが皮膚に触れ、刺激となってニキビを引き起こすこともあります。
Tゾーン(眉毛から眉間、鼻周り)
眉毛周辺から眉間、鼻筋、鼻周りにかけてのTゾーンは皮脂腺がもっとも発達して、皮脂が多い部分になります。
このTゾーンにできるニキビは、過剰な皮脂分泌によって毛穴がふさがるのが主な原因です。ホルモンバランスが不安定な10代や、オイリー肌の大人にできやすいです。
口周り
口周りは、食べ過ぎたり脂質の多い食事が増え、胃腸が弱ることでニキビができやすくなります。
栄養バランスが乱れるとニキビが発生しやすくなるので、食べ過ぎや偏食などの暴飲暴食には十分に注意しましょう。
顎やフェイスライン
顎やフェイスライン、首周りは、男性の場合はヒゲが生える場所です。
女性でも、男性ホルモンの影響によって顎やフェイスラインにニキビができやすくなります。
顎やフェイスラインにニキビが出来る原因は、男性ホルモンの影響だけではなく、頬杖や髪の毛の刺激によってニキビができやすくなるのです。
背中
背中は、鼻やおでこと同じくらい皮脂腺が多いパーツなので、ニキビができやすくなります。
また、汗をかきやすい背中は、寝ている間は特に通気性が悪くなって汗が溜まりやすいので、余計にニキビが出来やすい状態になります。
入浴時にも手が届きづらく洗い残しも起こりやすいので気づかないうちにニキビができていたりします。
ニキビの正しいケア方法とは?
では、出来てしまったニキビを早く治して、ニキビ跡の無い美肌になるためにはどうすれば良いのでしょうか。
自分で出来る、ニキビの正しいケア方法をご紹介します。
クレンジング・洗顔
ニキビを早く治すために大切なのは汚れや皮脂を落とす洗顔です。
肌に余分な皮脂やメイク、汚れが残ったままにならないように、しっかり洗顔しましょう。
しかし、過剰な皮脂を取り除くために一日に何度も洗顔したり、強い洗浄成分が配合された洗顔料で顔をこするのは逆効果です。
肌にダメージを与えたり、肌の乾燥を招いてバリア機能を低下させ、ニキビの悪化を招く恐れがあります。
ニキビを早く治すために大切な洗顔のポイントは、顔を強くこすらないように、なるべく短時間で終わらせることです。
また、洗顔だけではなくクレンジングにも注意しましょう。
オイル系のクレンジング剤はメイクが落ちやすいのですが、その分洗浄力が強く、肌に必要な皮脂やうるおいまで取り除いてしまい、肌の乾燥を招きます。
とはいえメイクが肌に残ることはなにより肌への負担になってしまうので、あまり洗浄力の弱いものではよくありません。
ホットクレンジングなど、肌への負担が少なめでメイクをしっかり落としてくれるクレンジング剤がおすすめです。
ニキビが出来ているときは肌に負担がないようにノーメイクで過ごすか、落としやすいナチュラルメイクで過ごすことがおすすめです。
洗顔料は敏感肌用のものや、弱アルカリ性の肌に優しい石けんを使います。
洗顔料を顔の上で泡立てるのは厳禁です。泡立てネットなどを使いたっぷりのきめの細かい泡を作り、Tゾーン(眉毛から眉間、鼻周り)にまずのせます。
それからなるべく手が顔に触れないようにそっと顔全体に包み込むように泡をのせていきます。
小鼻など特に気になるところをそっとマッサージするようになでる以外は手でこすらないようにします。泡が汚れを浮かせてくれるのでのせておくだけでもよいのです。
それからぬるま湯を手ですくって30回ほどしっかりとすすぎます。
シャワーを直接顔に当てるのは刺激が強いのでお勧めしません。
どうしてもシャワーを使いたいという場合は、シャワーの吐水口を上に向けて顔にかけるようにすると、水圧がかからず肌への負担が少なくなります。
洗顔は、肌に負担がかからないように一日に2回までにします。
スキンケア
ニキビが出来ているときにいつもと同じようなスキンケアをしていると、ニキビが悪化してしまう場合があります。
ニキビが出来ていると皮脂が気になって保湿を疎かにしてしまう場合があります。
しかし、乾燥肌でもニキビはできるので注意しましょう。
むしろ、肌の乾燥によるバリア機能の低下によって、余計に皮脂分泌が活発になり、ニキビが増えることもあるのです。
そのため、スキンケアで肌を保湿することはとても重要なのです。
保湿がしっかりできていれば肌のターンオーバー(肌の生まれ変わり)が正常化され、バリア機能も正常に働きます。
炎症が起こっていない白ニキビや黒ニキビの段階であれば、洗顔やスキンケアでニキビを治すことも可能です。
洗顔やクレンジングでメイクや汚れを落とした後は、すぐに保湿成分が配合された化粧水で肌にうるおいを与えましょう。
てのひらにのせた化粧水をそっと手のひらの熱で浸透させるようにゆっくり押し当てます。叩いたりこすったりは肌への刺激になるのでさけてください。
化粧水をしみこませたコットンを3分のせておくだけでもとても保湿効果があります。
そして、肌のうるおいが逃げてしまわないように乳液やクリームでしっかりふたをします。
しかし、ニキビに油分を与えすぎないように、乳液やクリームは薄く塗ることがポイントです。
その際にも顔の上でクリームをのばすのは肌への負担となるので、清潔な手のひらに伸ばしてからそれを顔にそっと押し当てるようにつけます。
このように、肌の状態に合わせたスキンケアを行い、ニキビを悪化させないように注意しましょう。
食生活
ニキビを身体の内側から治すためには、食生活を見直すことも大切です。栄養バランスは体だけではなく、肌とも深い関係があるのです。
栄養バランスが悪くなると新陳代謝が悪くなり、肌のバリア機能が低下していきます。
肌細胞を再生したり、修復させる働きも悪くなるため、ニキビが治っても、再びニキビが発生する可能性があるのです。
ニキビが出来ているときは控えたほうが良いもの
ニキビが出来ているときは、次のような食べ物や飲み物を控えたほうが良いでしょう。
- 刺激物・脂質の多い食べ物:皮脂分泌が過剰になる
- 糖質の多い食べ物:分解されず残った糖質が脂肪に変わる
- アルコール:糖質が多く、アルコールを分解するためにビタミンB群が消費される
- カフェイン:ビタミンB群の吸収を悪くする
ニキビ対策に必要な栄養素
ニキビが出来ているときは、以下のような栄養素を積極的に摂取し、バランスの良い食生活を心がけましょう。
- 質の良いタンパク質:細胞を作る元となり、ホルモンを正常に働かせる
肉類、魚介類、大豆、卵、乳製品など - ビタミンA:皮膚や粘膜を守って肌の乾燥を予防する
にんじん、ほうれんそうなどの緑黄色野菜、卵、チーズなどに多く含まれる
油ととることによって体への吸収率が高まる - ビタミンB群:皮膚の新陳代謝を促進し、再生・修復を促す。脂質の分泌を抑える
豚肉、レバー、まぐろ、かつお、などの青魚、バナナなどに多く含まれる水溶性(水に溶けやすい)ので、熱に弱いので過熱しすぎないようにする - ビタミンC:抗酸化作用があり、肌の色素沈着を抑える
赤ピーマン、柿、レモン、キウイフルーツなど野菜や果物に多く含まれる 水溶性で酸化しやすいので生で食べるとよい - ビタミンE:新陳代謝を促進し、抗酸化作用によって体の酸化を防ぐ
アーモンドなどのナッツ類、大豆、魚介類などに多く含まれる 油と一緒にとると吸収率が高まる - ミネラル:新陳代謝を促す。抗酸化作用によって酸化を防ぐ、肌の修復や再生をサポートする
暴飲暴食や無理なダイエットは肌荒れやニキビを招きます。
ニキビの無い美しい肌を作るには、和食中心にして、野菜、海藻、ダイズを意識して摂りましょう。
生活習慣
ニキビを早く治すには生活習慣にも注意しましょう。
特に、大人ニキビは睡眠不足や過度なストレス、身体の冷えなどが原因になることがあります。
睡眠不足が続いて睡眠の質が悪くなると、肌のターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が悪化し、古い角質がはがれにくくなり、毛穴が詰まってニキビの発生につながります。
睡眠は何より質が大切です。
睡眠3時間前には食事を終わらせ、スマホやパソコンなどのブルーライトを就寝直前まで眺めたりしないよう、リラックスして良い睡眠につくように心がけます。
過度なストレスは男性ホルモンの分泌を活性化させ、顎からフェイスラインにニキビをできやすくします。
また、女性に多い体の冷えは肌だけではなく、身体の様々な部分に不調を引き起こします。
冷えが起こると血流を悪化させ、新陳代謝を悪くしてしまうのです。
免疫力も低下するので要注意です。
冬だけでなく夏の冷房も体を冷やします。
首の後ろ、足首などを温めるだけでも血行が良くなるのでネックウォーマー・レッグウォーマーなどはおすすめです。その他にも紅茶など体を温める飲み物で中から温めるのも効果があります。
さらに、冷えは便秘を引き起こし、ニキビや肌荒れを招くのです。
冷え対策の他にも、発酵食品(ヨーグルト、キムチ、ぬか漬けなど)を上手く摂ることや適度の運動を心がけ、腸内環境をよくすることも大切です。
紫外線もニキビの原因の一つです。ニキビ跡の色素沈着の原因ともなります。
日焼け止めや帽子、日傘などを上手く使い、なるべく紫外線を浴びないようにすることも大切です。
日焼け止めを使う際にはしっかりとクレンジングで落とすことも重要です。
繰り返しできるニキビを防ぐには、スキンケアを見直すだけではなく日々の生活習慣を見直すことも大切です。
まとめ
いかがでしたか?
ニキビが出来るとついつい気になって手で触ったり、指でつぶしてしまうかもしれませんが、ニキビをつぶすとニキビ跡となって肌に残ってしまう可能性があります。
その上で紫外線を浴びたりすると色素が沈殿し跡が消えづらくなることもあります。
まずは、自分のニキビがどの種類でどんな段階なのかを把握して、正しいケア方法でしっかり治療することが大切です。
ニキビを隠すために濃いメイクをしたり、髪の毛で隠してしまうと、肌に負担となってニキビが悪化してしまいます。
ニキビが出来ているときは、なるべくノーメイクやナチュラルメイクで過ごし、正しい生活習慣を意識することが大切です。
ぜひ、ご紹介したケア方法や生活習慣を続けて、ニキビのない健康的な美肌を手に入れてくださいね。