お肌のハリを取り戻すサプリとは?

「フェイスラインがぼやける」「目尻が下がる」「ほうれい線が深くなる」など、歳を重ねるにつれて目立ってくるのが肌のたるみです。

シミやシワと並んで、女性の肌における大きな悩みの一つとなっています。

顔にたるみがあると老けた印象になりますよね。

今回はお肌のたるみとサプリについてです。

年齢とともに気になってくるお肌のたるみ

鏡を見ながら頬を斜め上に軽く引っ張りあげてみてください。

いつもよりちょっと若い印象になりませんか?

もしそうだとしたら、お顔の皮膚がたるんできたということです。

鏡を見るたびに気になりますよね。

ほうれい線がだんだん濃く深くなってきます。

さらにたるみは、黒くすみの原因にもなります。

そうして、実年齢よりも10歳以上も老けて見えるようになる人もいます。

ハリのあるお肌を取り戻すにはどうしたらいいでしょうか?

肌がプルプルになると、コラーゲン鍋やコラーゲンのサプリが流行っていますが、コラーゲンを集中して増やすような効果は確認されていません。

まずは、たるみができる原因を知り、原因を解決してハリを取り戻す正しい習慣やサプリについて見ていきましょう。

お肌はなぜたるむのでしょうか?

お肌がたるむ原因は、大きく3つあります。

環境によるもの、習慣によるもの、そして老化によるものです。

たるみの原因について詳しく説明する前に、まずお肌の構造について説明します。

お肌の構造

皮膚イラスト

お肌は表皮、真皮、皮下組織と三層構造になっています。

私達の目に見えている肌の一番外側にあるのが「表皮」です。

標品は、「角質層」「顆粒層」「有棘(ゆうきょく)層」「基底層」の4つの層に分かれています。

その厚さはわずか0.2ミリほどです。

肌の表面である角質層は水分を保持する役目をしています。

ここが乾燥すると小ジワなどの原因になります。

深いシワはまた別で、たるみにも関係する真皮が原因でおこっています。

さまざまな外的要因から肌を守るためにバリア機能が備わっています。

表皮の最も下に位置する基底層では、常に新しい表皮細胞が生み出されています。

スキンケアで整えられるのは、この表皮になります。

表皮の次にあるのは真皮ですが、先に皮下組織について説明します。

皮下組織は、皮膚の最も内側に位置し、真皮と筋肉や骨との間にあたる部分です。

そのほとんどは脂肪(皮下脂肪)でできています。

体温を保ったり外部からの衝撃を吸収して和らげる役割をしています。

真皮と表皮の働きをサポートするための栄養を蓄えている、肌の基盤となっている層です。

それでは、真皮について見ていきましょう。

深いしわやたるみの原因になっている、肌のハリや弾力を左右する層です。

真皮の約70%をコラーゲン(膠原繊維)とエラスチン(弾性繊維)などの成分が占めています。

網目状になっているコラーゲンの間には、ヒアルロン酸などの水分を保つ成分があります。

これらの成分は、真皮にある繊維芽細胞で生み出されています。

古くなったものは分解され、絶えず入れ替わっています。

さらに毛細血管、汗腺、皮脂腺、リンパ管、神経、毛根などが通っており、皮膚の健康を保つ上でとても重要な部分です。

この真皮にあるコラーゲン、エラスチンの状態が肌のハリや深いしわに影響しています。

肌の構造を確認したところで、いよいよ肌のたるみの原因について見ていきましょう。

環境による肌のたるみ

ピクニック女性

まず環境による肌のたるみです。

紫外線を肌があびるとコラーゲンやエラスチンが傷ついてしまいます。

紫外線には、UV-A、UV-B、UV-Cがあり、真皮に届いてコラーゲンやエラスチンを傷つけるのがUV-Aです。

皮膚は紫外線を受けると多くの分解酵素をつくり出します。

これらの分解酵素はコラーゲンを分解するので、皮膚の中のコラーゲンも影響を受けてしまいます。

紫外線を一時的に浴びただけであれば、皮膚の修復システムによって自然と元通りに修復されます。

ただ、毎日紫外線を浴び続けていると毎日コラーゲンが分解されていきます。

顔の皮膚は日常的に紫外線を浴びているので、30代ぐらいになると皮膚の中のコラーゲンは常にダメージを受けている状態となります。

これを放っておくと、シワやたるみの原因となります。

シワやたるみを防ぐために、若い頃から日焼け止めで紫外線を防ぐようにしましょう。

日焼け止めのSPFの表示を見ればUV-Aからどれくらいの時間、肌を守ってくれるかがわかるので、状況にあわせて日焼け止めを選んでください。

ダメージを受けないように予防するのが一番ですが、ダメージ回復のために抗酸化のサプリをとるのも良いでしょう。

習慣による肌のたるみ

食事セット

次は習慣による肌のたるみです。

習慣とは食習慣のことです。

真皮にあるコラーゲンは、代謝にかかる時間が長く、身体の中でつくられてから10〜20年もかかって分解されます。

長く身体の中にあるため、血中に余分な糖があると、コラーゲンと糖が結合してしまいます。

これを糖化と言います。

皮膚を構成するコラーゲン繊維を顕微鏡レベルで見るとバネのような“三重らせん構造”をしています。

コラーゲンは、このバネ構造によって弾力を維持しています。

しかし、コラーゲンたん白が糖化すると、繊維と繊維の間をつなぐ “悪玉架橋”とよばれる邪魔物が無秩序に形成され、繊維でできたバネ構造がガチガチに固定されてしまいます。

その結果、コラーゲンが糖化すると、本来のバネのような構造を失ってしまうため、もともとのしなやかな構造を失ってしまい、肌の大切なハリや弾力が低下してしまいます。

肌のハリを保つために糖化を避けるには、甘いものや主食である炭水化物を取りすぎないようにしましょう。

血糖値をあげないための一回の食事あたり糖質量は、20グラムが目安です。

どうしても糖質をがっつり食べなければならないときは、血糖値が急に上がらないようにする、難消化性デキストリンの入ったサプリなども活用できます。

老化による肌のたるみ

老化していく図

最後は、老化による肌のたるみについてです。

真皮にあるコラーゲンは年令とともにどんどん減っていくことがわかっています。

先に上げた紫外線や糖化などで傷んだコラーゲンが年令とともに蓄積するのも原因ですが、紫外線や糖化に気をつけても肌はたるんでいきます。

これが老化によるたるみです。

若い頃は、遺伝子から出るコラーゲンを作れという命令と壊せという命令のバランスがとれています。

これが年令とともにコラーゲンを壊せという命令が優位になってしまいます。

そうすると肌を支えているコラーゲンが減っていってしまうのです。

さらに、コラーゲンとコラーゲンを結びつけているエラスチンも減っていきます。

男性ホルモンのテストステロンがジヒドロテストステロンに変化し、受容体とくっつくと、なんとエラスチンを作るなという命令が出てしまいます。

女性は年齢とともに女性ホルモンがどんどん減っていき、男性ホルモンが優位になります。

そうするとジヒドロテストステロンが受容体と結びつく確率が高まります。

その結果、コラーゲンの減少とあわせてエラスチンも減っていくことにより、一気にたるみが進んでしまいます。

老化によるたるみは、遺伝子からの命令やホルモンバランスの変化によって、コラーゲンとエラスチンが減っていくことが原因です。

お肌のハリを取り戻すサプリ

色々なサプリ

環境と習慣によるたるみの対策として、紫外線対策や食習慣を紹介しました。

それでは、老化によるたるみの対策はどうしたら良いでしょう?

スキンケアでハリを取り戻すことはできません。

スキンケアでできるのは、表皮までだからです。

たるみの原因は、表皮の下の真皮にあるコラーゲンやエラスチンが減少することでした。

お肌のハリを取り戻すためには、内側からのケアが欠かせません。

そこで活躍するのがサプリです。

まず積極的に摂りたいのがビタミンCです。

ビタミンCにはコラーゲンそのものを生み出す線維芽細胞を増やす働きもあります。

線維芽細胞は、コラーゲンはもちろんハリを保つのに大切なエラスチン、コラーゲンの網目の間を満たしているヒアルロン酸も作っている細胞です。

パーンとみずみずしいハリのある弾力肌のために、ビタミンCはとても重要な栄養素です。

ただビタミンCだけを摂っても水溶性ビタミンなため、すぐに身体から排出されて十分に活躍してくれません。

ヘスペリジンを一緒に摂ることでビタミンCを身体の中に長時間とどめておくことができます。

ヘスペリジンは、みかんなどの柑橘類の皮や白い筋にたくさん含まれているポリフェノールです。

サプリで摂る場合も、必ずヘスペリジンの一緒に入ったものを選びましょう。

ヘスペリジンが入っていないサプリだと、せっかくビタミンCをとっても排泄されてしまうので、お金をムダにしてしまいます。

コラーゲンとともにハリを保つのに欠かせないのがエラスチンです。

ダイエット飲料やサプリでも注目されている緑茶カテキンは、エラスチンを増やしてくれることがわかっています。

カテキンにもいくつか種類があり、一番強力なのがエピガロカテキンガレートです。

そのためエピガロカテキンガレートだけ配合した、カテキン飲料やサプリが多く販売されています。

このエピガロカテキンガレート、これだけを多く摂った場合、がん細胞を増やしてしまうことがわかっています。

カテキンには、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートがあって、これらをバランスよく配合したものは、多くとってもがん細胞を増やすことがないことがわかっています。

カテキン飲料やサプリからカテキンを摂取する場合は、エピガロカテキンガレートだけを配合したものは、量に気をつけて摂るようにしましょう。

また、エピガロカテキンガレートだけのものよりも、他のカテキンを複合的に配合したサプリは、より効果が高いこともわかっているので、サプリを選ぶ際は、カテキンが複合的に配合されたものがおすすめです。

また、カテキン飲料やサプリは、カフェインが入ったものも多いので、普段からお茶、紅茶、コーヒーをよく飲む方は、カフェインレスのものを選んでください。

せっかく、ビタミンCやカテキンをとっても材料が足りないとコラーゲンやエラスチンが効率よく作られません。

コラーゲンやエラスチンの材料は、アミノ酸です。

アミノ酸は、タンパク質が分解されて細かくなったものです。

お肉や魚、卵など食事からしっかりタンパク質をとるようにしましょう。

プロテインのサプリなどで補うのもよいでしょう。

コラーゲンのサプリももちろんコラーゲンの材料になりますが、消化の過程でアミノ酸に分解されるので、分解されたものが必ずコラーゲンになるとは限りません。

コラーゲンを摂ったことで、タンパク質を摂ったとき以上にコラーゲンが増えたという十分な科学的な証拠はありません。

ほかのタンパク質を摂った場合とコラーゲンのサプリのどちらが効率的にアミノ酸の量がとれるか、コスト対効果で選びましょう。

まとめ

最後にハリのある肌を維持したり、取り戻す方法をまとめます。

・日焼け止めなどで紫外線対策をする

・甘い物や炭水化物などの糖質を散りすぎない

・ビタミンCとヘスペリジンを一緒に配合したサプリをとる

・複合カテキンを配合したサプリをとる

・肌の材料になるタンパク質を積極的にとる

これらのことを心がけて、サプリも活用しながらパーンとのハリのある弾力肌を手に入れましょう。

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