アーユルヴェーダとはインドの伝承医学として知られていますが、アーユルヴェーダとハーブの密接な関係は皆さんご存知でしょうか?
実はアーユルヴェーダとハーブは深く関わりがあるのです。
アーユルヴェーダとハーブがどの様に関係し、ハーブをどの様に使うのかを詳しく紹介していきたいと思います。
目次
アーユルヴェーダとは
アーユルヴェーダはインドの家庭医学、5000年以上の歴史をもつ「世界最古の伝承医学」といわれています。
世界最古の医学といいましても、私たちが風邪を引いた際に行くようなお医者さんではありません。
Ayur (生命・寿命) Veda(科学・知識)
アーユルヴェーダ(Ayur Veda)は治療ではなく、食事法や健康法などの日常生活の知恵を提供し、健康で長生き、かつ若さを保つなどが目的の「予防医学」です。
アーユルヴェーダの考えは、自然のエネルギーから人間の体は作られていると考えられていて、その生命エネルギーのことを「ドーシャ」と呼びます。
「ドーシャ」は人により違う性質があり、自分の性質を知ることでうまく向き合うことができるので生命エネルギーのバランスを最適の状態に整える事ができるのです。
ドーシャの種類
生命エネルギーである「ドーシャ」は3種類あります。
私たちはこの3つをすべてもっています。
この3つのバランスがうまく整っていることが身体にとってはとてもいい状態なのですが心や身体の状態、季節によって変わる体調などでバランスが崩れてきます。
自分はどの特徴の「ドーシャ」が優位に立っているかはネットで簡単に調べることができますよ。
《ヴァ―タ(風のエネルギー)》
基本的な性質は「変わりやすさ」で、食生活や睡眠のリズムが整わない
体質の特徴:あまり型にはまらないタイプ
痩せ型であり、細くて華奢
油分が少ないので乾燥肌になりやすく、皮膚も薄い
手足・身長が極端に高いか低い
心理的な特徴:
好奇心が強くて想像力が豊かであるが神経質な一面もあり、心配性でストレスには弱いタイプ。
言動がすばやくて、理解力や記憶力もあるがその反面物忘れも多く飽きっぽい一面もあるので物事が長続きしない。
《ピッタ(火のエネルギー)》
基本的な性質は「激しさ」で、身体や性格面に熱をもちやすい
体質の特徴:標準的な体系が多い
いわゆる中肉中背でスタイルが良い
肌は暖かく柔らかいが、日焼けをしやすい
身体も柔らかい
暑さに弱く汗っかきである
心理的な特徴:
情熱的で、チャレンジ精神も旺盛、更に正義感がつよいのでリーダーに適しているが怒りっぽい。
集中力が高く、理論的に物事を考えるが、見栄を張る。
《カパ(水のエネルギー)》
基本的な性質は「穏やかさ」で、精神的に不安定になりやすい
体質の特徴:体格がよい・大柄
太りやすい体質で丸顔
肌はしっとり冷たく、色白
目や歯が大きくまつ毛が長い
体力や持久力があり、我慢強い
心理的な特徴:
穏やかであり忍耐力、辛抱強さがあるので何事もゆっくりこつこつとやり遂げる。
執着心が強くなる傾向があるが、基本的には穏やかで物静かな性格である。
このように人それぞれの性質に特徴があるので「ドーシャ」の種類により、バランスを保つには摂取したほうが良い食べ物やハーブ、逆に控えたほうが良い物が分かるのです。
ハーブがどうかかわっているのか
ここからはハーブがアーユルヴェーダにどうかかわりがあるのかです。
食事
アーユルヴェーダでは生活の中での食事はとても大切な物であり、すべての植物や食べ物が「ドーシャ」に作用すると考えられています。
アーユルヴェーダ発祥の地インドの台所には必ずハーブが置かれています。
インドで有名な食べ物といえば「カレー」ですよね。
そのカレーの中には、スパイスだけでなく実はハーブも沢山ブレンドされています。
自宅で栽培したハーブをすりつぶして使用したり、サラダとして食べたり、乾燥させてハーブティーとしてもよく飲まれています。
風邪を引いた時などは、生姜と混ぜて飲んだりするそうです。
リラクゼーション
食事でハーブを摂取する以外にもオイルの中にハーブを溶け込ませて使用するリラクゼーションもあります。
ヴァ―タ・ピッタ・カパのタイプを診断し、体質に合わせてハーブをブレンドして使います。
シロダーラ
シロダーラは人肌に温めたハーブオイルを額に垂らし続け、体内の毒素を排泄させ、精神的な疲労を癒す効果があるものです。
不眠症・偏頭痛・眼精疲労・ストレス緩和の効果があります。
シロダーラは「究極の癒し」「脳内マッサージ」ともいわれています。
アヴィヤンガ
アヴィヤンガはアーユルヴェーダのオイルマッサージで、コリやハリ、筋肉の緊張を緩める効果があります。
「ドーシャ」により自分の体を理解することにより、どのハーブを積極的に摂取すればいいかがわかり、ハーブの成分で「ドーシャ」のバランスを整え、デトックスで体内の浄化をおこなえるのです。
ここで、アーユルヴェーダの中でもおすすめのハーブを2つ紹介したいと思います。
おすすめのハーブ2選
簡単に手に入れれるので、私たちの生活の中に今すぐにでも取り込め、健康や美容まで沢山の効果が得られるおすすめのハーブを紹介します。
ホーリーバジル(トゥルーシー)
ホーリーバジル、別名トゥルーシーは「不老不死の薬」ともいわれ、インドの家庭の庭では普通に育てられています。
ホーリーバジルは今とても注目されていて、ハーブの中でも特別なアダプトゲンと呼ばれるものです。
この3つの作用があるものだけをアダプトゲンと呼び、「万能薬」といってもいいほどのハーブなのです。
■無害で副作用がない
■ストレスに対する抵抗力を高める
■身体の機能(体調)を正常に戻す
ホーリーバジルは、消化器官の働きを活発にしてくれるので、デトックスやダイエット効果があります。
ホルモンバランスを正常に保つので生理不順や更年期障害にもおすすめですし、老化防止や記憶力を高め、認知症予防にもなるといわれています。
免疫力も高まり、インフルエンザや、風邪、アレルギーにも効果が期待できます。
カパ(水のエネルギー)を除去するので、鼻づまりにも効果的です。
ホーリーバジルは癖がなくハーブティーとして売られていますので、リラックス効果もあり、手軽に飲むことができるのでとてもおすすめのハーブです。
ゴツコラ(ツボ草・ブラーミー)
ゴツコラは和名でツボ草のことを言います。
呼び名が沢山あり、インドではブラーミーと呼ばれています。
■解熱作用・リラックス:脳神経のバランスを整える
ヴァ―タに神経を鎮める効果
■高いエイジング効果:美肌効果
ピッタに若返り作用
■血行促進・利尿作用:デトックス
カパを減らす作用が
この他にも、ゴツコラは自律神経のバランスを整えたり、うつ病や精神不安、イライラを抑えてリラックスでき、ストレスにも効果を発揮します。
ゴツコラもホーリーバジルと同様にハーブティーが作られていますので、スッキリしていて飲みやすく、手軽に摂取することが可能です。
まとめ
いかがでしたか?アーユルヴェーダとハーブは密接な関係であり、このようにハーブには様々な効果を持ったものがあったのです。
ハーブの中でもアダプトゲンである「ホーリーバジル」や、日本での呼び名がツボクサの「ゴツコラ」には素晴らしい成分が含まれていましたね。
身体も心も健やかになるように、薬ではない「万能ハーブ」を利用して、「ドーシャ」のバランスを整えてあげましょう。