「すっぽんはどんな味?」ときかれたとき、すっぽん料理を食べ慣れている方であればすぐに味が思い浮かぶでしょう。
しかし、すっぽんをほとんど口にしたことのない方や食べたことのない方であれば味の想像は難しいかもしれないですね。
すっぽんは滋養強壮に有益な食材として古くから利用されており、日本のすっぽん料理はまさに「栄養価が高い」「体の不調を改善してくれる」「美容に効果がある」という実際に食べた人の声によって歴史が育まれてきたといっても過言ではありません。
しかし、栄養だけが豊富な食材であればこれほど日本のすっぽん料理にリピーターはいなかったことでしょう。
栄養だけでなく味も美味しいからこそ日本のすっぽん料理は古くからこれだけの支持を受け続けているといえます。
そんな栄養だけでなく味も人気のあるすっぽん。
とはいえ、食べたことのない人はやはり「独特の味では?」と心配になってしまいますよね。
食べるにしても何か味の目安があって、自分も好きそうか、本当に世間で言われているほど美味しいのか気になってしまいます。
すっぽんはどんな味なのでしょう。
そして、その味を引き出すためにはどんな調理方法があるのでしょうか。
目次
すっぽんは癖のない味?似ているのは鶏肉
まず、すっぽんの味ですが、すっぽんを食べたことのない人に似た食材として一つ挙げるとしたら鶏肉ではないでしょうか。
すっぽんの肉はコラーゲンが豊富なため、鶏肉よりももっと弾力やとろみを感じます。
しかし、噛むとその分だけ旨味がでてきて、しかもあまり癖がないところから、多くの方に「お肉だったら何のお肉と似ていますか?」と尋ねると「鶏肉かな?」という答えが返ってきます。
鶏肉は臭みのあるお肉と違って万人受けする味わいと食感が特徴です。
すっぽんと聞いて癖がある肉と考える人もいますが、一度食べると臭みや癖がほとんどないことに驚かれます。
すっぽんを美味しく食べるための料理は「鍋」
そんなすっぽんの美味しい食べ方として代表的なものは「鍋」です。
すっぽんを口にしたことのない人に「すっぽん料理として思い浮かぶのは?」と問えば、おそらく真っ先に「鍋」という答えが返ってくるのではないでしょうか。
そう、日本のすっぽん料理の代表格といえばまさに鍋で、料亭の数あるすっぽん料理の中でもとても人気のある一品がすっぽん鍋なのです。
すっぽんは栄養豊富な食材として知られています。
同時にとてもよく出汁がでる食材でもあるのです。
お鍋に利用すればすっぽん肉の弾力ととろけるようなコラーゲン、濃厚な出汁の味を存分に楽しむことができます。
肉の弾力や濃厚な味わいを楽しむなら焼くのもいいのではと思うかもしれませんが、すっぽんはコラーゲンを筆頭に多くの栄養が非常に豊富な食材であるため、ステーキや串焼きといった料理方法はあまり選択されません。
すっぽんの甲羅の下のお肉はコラーゲン豊富でぷるぷるです。
コラーゲンは温めると溶けてしまいますから、焼くと溶けだし、落ちてしまうのです。
すっぽんを美味しくいただくということは味だけでなく栄養にも気をつけなければ意味がありません。
そこで、栄養が溶けだしたとしてもお出汁に残る料理方法、汁に栄養を凝縮させる料理方法がすっぽんを美味しく食べる最適の料理であるというわけです。
鍋にはすっぽんの他にも野菜などたくさんの食材を使いますから、すっぽんのお肉から溶けだした出汁を吸い、野菜にも濃厚な味がつきます。
また、すっぽんも野菜の旨味を吸い込みますので、濃厚で弾力ある肉の中にも野菜の風味、香味の風味が効いた味わいになります。
参照 http://yamasa-suppon.com/products/nabe/
すっぽんを美味しく味わうなら「スープ」も!味が凝縮
煮込み系の調理方法としては、他にはよくスープが選択されます。
スープは肉だけでなく甲羅といったよく出汁のでる部位も煮込みます。
鍋よりすっぽんそのままの風味をよく味わいたいということであればこのスープがおすすめです。
また、スープは料理人の個性がでる一品でもあります。
具が溶けるまで煮込むのか、具をごろごろ残した状態で調理するかは、それぞれの料理人次第です。
具が溶けているスープはまさにすっぽんの旨味が凝縮された一品で、肉の味もしっかり残っています。
具を残すタイプのスープは柔らかみの残ったとろとろのすっぽんの肉が口の中で崩れ、味がふわりと口腔に広がるのが特徴です。
香味野菜などを効かせればすっぽんの肉の味にほどよいスパイシーさが感じられ、タマネギなどの甘い野菜をたくさん使えば、すっぽんの肉の味の中にほのかな野菜特有の柔らかな甘さが感じられます。
どちらかというと鍋よりスープの方がすっぽんの肉の味も柔らかく感じられるかもしれないですね。
参照 http://yamasa-suppon.com/products/soup/
庶民派の味「から揚げ」ともマッチ!おすすめすっぽん料理
日本のすっぽん料理といえば真っ先に鍋などのお鍋でことこと煮込む調理方法が挙がります。
確かに鍋やスープは日本の代表的なすっぽん料理であり、すっぽんの美味しさと栄養を楽しむのはもってこいのおすすめ料理です。
しかし、日本のすっぽん料理はこれだけではありません。他にもすっぽんの味わいを楽しむおすすめの調理方法があるのです。
それは、から揚げです。
すっぽんの肉は例えるなら鶏肉に近いと口にした方はよくおっしゃいます。
もちろんすっぽん独自の風味があるのですが、素朴な中にぎゅっと旨味を凝縮している肉は確かに鶏肉に似ているところがあるでしょう。
そんなすっぽんのお肉だからこそ鶏肉の定番料理であるから揚げとも相性がぴったりなのです。
しかし、味は鶏肉に近いといわれるすっぽんですが、すっぽん独自の特徴として小骨が多いというものがあります。
小骨が多いというところは鶏肉よりもお魚に似ているかもしれないですね。
すっぽんのから揚げは特に小骨の少ないももや肩の肉が向いています。
この部分は脂質のバランスの良い部位でもありますから、高温でからりと揚げると、お酒にぴったりの一品に仕上がります。
もちろんご飯ともとても相性がいいです。
から揚げは日本のすっぽん料理の定番メニューでもありますが、から揚げ自体が日本の食卓における定番メニューでもあります。
すっぽんのお肉はローカロリー食品でもありますので、揚げたてをさくさく召し上がっていただいても、あまりしつこさや油っぽさは感じない、とても美味しい揚げ物に仕上がります。
この揚げ物も、すっぽんの栄養と美味しさを同時に感じられるおすすめ料理の一つです。
お鍋やスープは自分で調理するのが大変という声をよく聞きます。
しかしこのすっぽんの揚げ物なら鶏のから揚げと同じように調理できますので、家庭においてはすっぽんを用いた一番のおすすめ料理かもしれないですね。
参照 http://yamasa-suppon.com/products/fried/
最後に
すっぽんの肉の味は鶏肉に似ているといわれます。
しかし、鶏肉とまったく同じというわけではありません。
肉の中にはすっぽん特有の旨味が凝縮されており、鶏肉よりもコラーゲンなどの滋養強壮や美容に効果的な栄養がぎゅっと詰まっているところが特徴です。
似てはいるけれどまったく同じ味わいというわけではないわけです。
また、歯ごたえも少々違っていて、すっぽん肉の方がぷりぷりしたり、とろみがあるように感じたりする人が多いようです。
おそらく豊富なコラーゲンによるものでしょう。
すっぽんを美味しく食べられる料理のヒントは日本の定番料理の中にあります。
栄養も旨味も感じられるからこそ、鍋やスープ、から揚げは昔からすっぽん料理の定番でした。
定番こそが間違いない美味しさです。
だからこそ今も昔も変わらず人気があるということですね。