効率的に美肌を作るために欠かせないミネラルの種類と働き

ミネラルは、身体の細胞を作ったり生理機能や代謝に関係したりと、健康的な生活をおくるためにはなくてはならないもの。そんなミネラルは、美肌にも大きく影響しているって知っていましたか?今回は、そんなミネラルと美肌の関係や食品をまとめてみました。
美肌を目指すなら、過不足なくミネラルが摂れるように、毎日の食事を見直してみましょう!

ミネラルと美肌

ミネラルの働きは、
・身体を構成する材料となる
・タンパク質や脂質、糖質の合成や働きをサポートする
・身体の生理機能や代謝を調整する
といった人間の生活に必須なもの。そのため5大栄養素のひとつに数えられています。

そんなミネラルは、体内で合成できないため食事から摂取する必要がありますが、現代日本人は少なすぎたり多すぎたりとつい偏ってしまいがちになります。

そんな偏りは健康のために良くない影響を与えることもありますが、美容面にも影響を与えてしまいます。その中で今回注目したいのが美肌への効果です。

美肌のためには、特に栄養のバランスに気を付けたいミネラルは全部で9種類。多く含まれている食品や正しく摂取することで見込める美肌効果についてまとめました!これを見て、普段の食生活を見直してみてください。

多く含まれている食材:魚介類、ナッツ類、豆類、レバーなど
※普段の生活で不足することはあまりありません。
美肌効果:活性酸素を抑制、美白効果、弾力、新陳代謝促進効果、シワ・たるみ・くすみ予防

銅には、活性酸素を抑制する抗酸化酵素の成分になるため、美白効果が期待できます。
また、お肌の弾力を保つコラーゲンどうしを結びつけるリギルオキシダーゼという酵素を活性化する役割も担っています。コラーゲンどうしの結びつきが弱くなってくると弾力が失われ、結合が切れてしまった部分ではシワが生じることになります。
また、銅は血液のヘモグロビンの生成に関わっていますので、足りていないと貧血状態になり、身体中に栄養を届けにくくなってしまいます。

多く含まれている食材:貝類、海藻類、レバー、緑黄色野菜など
※現代日本人には不足しがちです。
美肌効果:新陳代謝促進効果、シワ・たるみ・くすみ予防、潤い、ツヤ

血液の主成分として知られている鉄分は、不足してしまうと栄養を十分に身体中に届けられず、コラーゲンの生成や新陳代謝が滞ってしまうことが分かっています。そのため、シワ、たるみを予防するためにはなくてはならない栄養素ですし、お肌の潤いやハリ、ツヤにも関わっています。

マンガン

多く含まれている食材:穀類、豆類、海藻類、ナッツ類、小魚など
※普段の生活で不足することはあまりありません。
美肌効果:新陳代謝を正常に行う、シワ・たるみ予防、ハリ

マンガンは『代謝のミネラル』とも呼ばれている、代謝に欠かせない栄養素です。その代謝は身体中の組織に関わっています。皮膚に関して言えば、コラーゲンとエラスチンが結びついている真皮層の隙間を埋める物質(ヒアルロン酸など)の合成に欠かせない糖転移酸素という酸素を働かせるという役割を持っています。
そのため、マンガンが足りなければ代謝に影響が現れてきれいな新しい肌を生み出すことができなくなりますし、真皮層の隙間を十分に埋められないとシワやたるみが現れてしまいます。

亜鉛

多く含まれている食材:貝類、海藻類、ナッツ類、豆類、レバーなど
※体調不良の時や偏った食生活を送っていると不足しがちです。
美肌効果:肌の材料、新陳代謝を正常に行う、活性酸素の過剰発生の抑制、美白効果

新陳代謝に関わることで有名なのが亜鉛です。アミノ酸と結びついてタンパク質を安定させたりコラーゲンを生成したりとお肌の材料としての働きもあります。また、亜鉛には活性酸素が過剰に発生するのを防いでくれる効果も期待できます。
しかし、亜鉛は発汗や尿で亜鉛は排出されやすく、急に増えることで肌荒れが起きてしまうこともあります。スポーツや夏場に汗をかいたりお酒の飲みすぎでトイレに行きすぎたりすると、亜鉛が混じって排泄されて肌荒れが起きてしまう原因になりますので注意しましょう。

ヨウ素(ヨード)

多く含まれている食材:海藻類、魚介類など
※普段の生活で不足することはあまりありません。過剰摂取に注意!
美肌効果:新陳代謝を正常に行う、ツヤ、くすみ予防、潤い、油分

ヨウ素も新陳代謝に関わるミネラルです。身体の新陳代謝は甲状腺ホルモンによって行われていますが、その甲状腺ホルモンを作り出す材料がヨウ素なのです。
ヨウ素が不足してしまうと、皮膚や髪にツヤがなくなり、くすんでしまいやすくなります。
ヨウ素には、ほかにも皮脂腺から体内の余分な脂を排出するという役割もあります。乾燥肌の人にとってはお肌の潤いをキープできる嬉しい効果ですが、ニキビや脂性肌の方は悪化してしまうかもしれません。少々の摂り過ぎでは問題がないとも言われていますが、十分注意しましょう。

イオウ

多く含まれている食材:肉類、魚介類、卵、乳製品など
※普段の生活で不足することはあまりありません。
美肌効果:肌の材料、シミ・くすみ予防

イオウは、タンパク質やアミノ酸と結合して、肌や爪、髪の毛の材料になります。イオウが足りていない時にはシミやくすみが出来やすくなります。また、爪がかけやすくなってしまったり髪の抜け毛が激しかったりということもあります。

カルシウム

多く含まれている食材:海藻類、小魚、大豆製品、乳製品、緑黄色野菜など
※現代日本人には不足しがちです
美肌効果:新陳代謝を正常に行う、肌のバリア機能を高める、くすみの予防、キメ、潤い、アレルギー予防

骨や歯の材料というイメージが強いカルシウムですが、実は、肌でもとても重要な役割を担っています。それが、角質細胞を新たに生み出すこととお肌のバリア機能を高めるという働きです。
これを実現するのが、お肌の角質層の奥にある顆粒層に分布しているカルシウムです。この部分で角質細胞が新たに生み出されますので、古い皮膚も剥がれ落ちて正常にターンオーバーを行うことができます。
また、角質細胞の結合をより強くするという役割も持っていますので、お肌表面のバリア機能を高めることができるのです。お肌のバリア機能は、お肌から水分の蒸発を防いでくれますので乾燥肌には欠かせませんし、ホコリなどのアレルゲンからお肌を守ることにも繋がりますのでアトピーなどで悩まされている人も積極的に摂りたいミネラルだと言えます。

マグネシウム

多く含まれている食材:魚介類、海藻類、豆類、ナッツ類など
※現代日本人には不足しがちです。
美肌効果:新陳代謝を正常に行う、肌のバリア機能を高める、くすみの予防、キメ、潤い、アレルギー予防

マグネシウムは、体内の約300種もの酵素に関係している、働き者のミネラルです。タンパク質の合成や皮膚細胞の代謝にも欠かせません。
特に、マグネシウムはカルシウムとの関連が深い栄養素で、マグネシウムとバランスよく摂取しないとカルシウムを体内に吸収することができなくなってしまいます。そのため、いくらカルシウムを摂ってもマグネシウムが足りなければ体外に排出されてしまいますのでカルシウムの項でお話したような美肌効果を得ることは出来ません。
「カルシウム:マグネシウム=2:1~3:1」がベストの量です。お肌のターンオーバーを正常に保つためにも必要量を必ず摂取しておくようにしましょう。

セレン

多く含まれている食材:肉類、魚介類、卵
※普段の生活で不足することはあまりありません。過剰摂取に注意!
美肌効果:シミ・そばかす予防、美白効果、ハリ

強い抗酸化作用をもっていることで話題なミネラルがセレンです。その抗酸化作用はビタミンEのなんと60倍以上。活性酵素を除去することで身体中の老化を防ぐという役割を持っていますので、シミやそばかす、ハリなどの悩みに効果的なミネラルです。
過剰摂取をしてしまうと、肌荒れや胃腸障害等がおこってしまいますので注意しましょう。

ミネラルの吸収率に注意!

ミネラルには、せっかく摂取しても身体に吸収されにくいものもありますし、食べ合わせで吸収を阻害されてしまうこともあります。そういった栄養素は、体内にとどめておくことができず、汗や尿として排泄されてしまうことも多いです。それを頭の片隅に置き、毎日の食事からミネラルが摂れるようにしましょう。

また、ミネラルにはプラスの食べ合わせもあります。現代日本人に不足しがちなカルシウムはビタミンD鉄はビタミンCと一緒に摂取することで体内に吸収されやすくなります。ミネラルだけでなく、こういったビタミンなどの食事全体の栄養バランスに気をつけることで、効率よく美肌を手に入れることができますよ。

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