疲労回復には食事が重要!疲労回復に効果的な食材

疲労回復に効果的な食材効率よく疲労回復をするためには、睡眠や運動以外にも食事の内容が重要になります。

巷では疲労に役立つ食材についていろいろと取り上げられていますが、疲れ方によっては摂ってもあまり効果が得られない場合もあります。それでは、それぞれの疲労に効果的な食材とはどのようなものなのでしょうか?今回は食材に含まれる栄養素から詳しく考えていくことにしましょう。

疲労のタイプをチェック

疲労には、筋肉などの『身体疲労』、脳や視神経などの『神経疲労』、心の『精神疲労』の3タイプがあります。まずは今感じている疲労のタイプがどちらに当てはまるかチェックしてみましょう!
身体疲労身体疲労は、激しいスポーツをした後や長時間立ちっぱなしだったり座りっぱなしだったりと同じ姿勢でい続けた時に起こります。激しいスポーツをしたあとにはよく筋肉痛になりますが、それも肉体疲労です。また、長時間同じ姿勢でいる場合にも血流が悪くなって疲労を感じることになります。コリやむくみのほか、腰痛や頭痛の原因にもなります。ほかにも身体が重く感じたりだるくなったりという症状が現れます。
神経疲労神経疲労は、視神経や脳を酷使することで感じる疲労です。PCやスマホを長時間見ていると目の疲れを感じるようになりますが、これにより常に視神経と脳が緊張状態となり、「頭が疲れた」という状態になるのです。神経疲労になっているときには、集中力が続かなくなって仕事の効率も落ちることになります。また、目の疲れを感じたり不眠になることもあります。
精神疲労精神疲労は、人間関係や仕事のトラブルなどでストレスが溜まっている時に感じる疲労です。目・肩・腰が疲れやすくなり、頭が重くなったり胃もたれや睡眠が浅くなったりという症状があればイエロー信号。ずっとストレスを感じ続けることでこれらの症状が慢性化してしまいます。慢性化した状態では、お腹に痛みがあったり便秘や下痢、口の荒れなど消化器系に異変が生じやすくなり、不眠ややる気が出ないなどのうつ症状が現れやすくなります。また、すぐに疲れやすくなったり、イライラしてちょっとしたことで怒るようになったりというのも精神疲労の症状です。
全部の疲労にあてはまる場合も疲労に悩まされている人の中には、これら3つの疲労をまとめてためてしまっている人もいます。身体と神経、心は密接に関係していますので、どれか1つの疲労があればほかの疲労も起こしやすくなってしまうのです。その場合、疲労が慢性化して解消しづらくなったり、それぞれの症状が悪化してしまったりということもありますし、病気につながってしまうこともあります。そうなる前に、疲労を感じたときにはすぐにケアしてあげることが大事になります。それでは、タイプ別に疲労回復に効果的な栄養素と食材をチェックしてみましょう。

 

身体疲労効果的な栄養素肉体的な疲労には、エネルギー代謝や筋肉の修復を促す栄養素、血行を促進する栄養素が有効です。

エネルギー代謝や筋肉の修復を促す栄養素

エネルギー代謝や筋肉の修復に欠かせないのがタンパク質です。タンパク質は20種類のアミノ酸の総称。具体的に身体疲労に効果があるのは、アルギニン、ヒスチジン、グルタミン、バリン、ロイシン、イソロイシンです。これらは傷ついた筋肉の修復を行ってくれます。代謝に関わる亜鉛やビタミンB群も併せて摂るようにしましょう。また、クエン酸やアミノ酸のアスパラギン酸は、体内に溜まっている乳酸を分解し、エネルギー源にしてくれます。そのサポートをしてくれるビタミンEも忘れずに摂取したいですね。

血行を促進する栄養素

貧血状態や血流が悪くなっている時には身体中に酸素や栄養が届きづらくなり、二酸化炭素や乳酸のような不要な物質を排出しづらくなります。そのため、身体疲労を感じたときには貧血の改善や血行を促進する栄養素が必要になります。血液をつくるためには鉄のほかにヒスチジンなどのアミノ酸やビタミンCが必要になります。また、血行をよくするにはビタミンEやカルシウム、マグネシウムのほか、必須脂肪酸のDHAやEPAにも血流をサラサラにする効果があります。

血行不良が原因で起こる頭痛と予防方法

効果的な食材

  • アルギニン:鶏肉、大豆製品、ゴマなどのナッツ類、牛乳など
  • ヒスチジン:鶏肉、マグロや鰹などの青魚、ハム、チーズなど
  • グルタミン:小麦粉、サトウキビ、大豆食品、海藻、肉類全般、魚類全般、卵、チーズなど
  • バリン:レバー、乳製品、ナッツ類
  • ロイシン:レバー、大豆製品、乳製品、サケなど
  • イソロイシン:鶏肉、乳製品、サケなど
  • アスパラギン酸:アスパラガス、サトウキビ、肉類全般
  • クエン酸:レモンやミカンなど柑橘系の果物、梅干し、酢など
  • ビタミンB群:豚肉、豆腐や納豆などの大豆製品、玄米やウナギ、すっぽんなど
  • ビタミンC:イチゴやミカンなどの果物、イモ類、パセリなどの野菜
  • ビタミンE:アーモンドなどのナッツ類、コーン油やゴマ油などの植物油、卵など
  • 鉄:レバー、大豆製品、海藻類・カルシウム:乳製品、小魚、大豆製品、小松菜などの緑黄色野菜
  • マグネシウム:アーモンドなどのナッツ類、大豆製品、海藻類、エビなどの甲殻類、野菜、玄米など
  • DHA・EPA:マグロやカツオ、イワシなどの青魚、すっぽんなど

神経疲労効果的な栄養素疲れを感じたときには、脳のエネルギーになる栄養素と目の疲れを改善する栄養素を摂取するようにしましょう。

脳のエネルギーになる栄養素

脳のエネルギーになるのはブドウ糖。ブドウ糖は炭水化物からつくられます。脳の神経細胞を作るセリンや糖代謝を高めて脳の疲労回復を促進するリジンといったアミノ酸も神経疲労に効果的な栄養素です。

 

目の疲れを改善する栄養素

神経疲労には目の疲れを改善するのも大事です。目の粘膜を保護する働きがあるビタミンAや、目から脳への神経伝達をサポートしたり新陳代謝に関わったりするビタミンB群、目の充血を防ぐビタミンCや角膜の新陳代謝に関わるタウリンが効果的です。

効果的な食材

  • 炭水化物:米や小麦など穀類、大豆やえんどう豆など豆類、砂糖など
  • セリン:牛乳、大豆食品、イクラなど魚卵、かつおぶしなど
  • リジン:鶏肉、牛乳、乳製品・タウリン:カキやサザエなどの貝類、エビやカニなどの甲殻類
  • ビタミンA:レバー、卵、チーズ、ウナギ、ホウレンソウやブロッコリーなど緑黄色野菜
  • ビタミンB群・ビタミンC・DHA

精神疲労精神疲労の特効薬はストレスの発散

ストレスの発散というと運動や趣味などを注目しがちですが、食事も重要になります。不眠のようにすでに自律神経に異常が起こってしまっている時には自律神経を整える栄養素を摂取するようにしましょう。

ストレスの発散や緩和をサポートする栄養素

ストレスを感じたときに摂りたいのは、トリプトファンやチロシン、ロイシンといったアミノ酸です。これらのアミノ酸は、それぞれ精神を安定させたりストレス耐性を上げたり感じるストレスを緩和する作用があります。ストレス耐性を上げてくれる栄養には、ほかにもパントテン酸が挙げられます。また、ストレスを感じたときにはビタミンB1やビタミンCも消費されます。不足しないように補うようにしましょう。

自律神経を整える栄養素

トリプトファンやグリシン、セリンは睡眠の質を高めて目覚めをよくしてくれるアミノ酸です。不眠で悩んでいる人や生活リズムが乱れている人に効果的です。代謝や自律神経の調整に関わるチロシンと併せて摂るようにしましょう。また、カルシウムにもイライラのような神経の高まりを沈静化してくれる役割があります。

  • トリプトファン:大豆食品、乳製品、アーモンドなどナッツ類 
  • チロシン:大豆食品、乳製品、アーモンドなどナッツ類、小魚など
  • グリシン:エビやカニなどの甲殻類、牛スジ、鶏のなんこつなど
  • パントテン酸:レバー、はちみつ、納豆などの大豆製品、サケなど
  • ロイシン・セリン・ビタミンB1・ビタミンC・カルシウム

 

食材以外のアプローチも大事

疲労のタイプ別に疲労回復に効果的な栄養素と食品をまとめてみましたがいかがでしたか?これらの食材を意識して摂るようにし、運動や睡眠など普段の生活にも気をつけることで疲労回復はしやすくなります。また、アルコールの大量摂取は、肝臓を酷使することに繋がりますし、尿によって必要なミネラルやビタミンが排泄されて足りなくなってしまうこともあります。せっかく摂った栄養が排泄されてしまうのはもったいないですよね。お酒好きな方は、適度に楽しむようにしましょう!
また、サプリメント等も効果的です。とくにすっぽんサプリメントはとてもおすすめです。

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