生活習慣病予防のための食事や栄養の基礎知識

日本人の平均寿命は年々伸びているのですが、その一方で、心筋梗塞や脳卒中など生活習慣病の疾患が起きている方が増えていると言われています。

生活習慣病を予防するには、毎日の食生活が大切です

正しい食生活を続けていれば、生活習慣病を防げるだけでなく、毎日イキイキ健康的に過ごせるでしょう。ここでは、生活習慣病を予防する食べ物などについてご紹介します。

生活習慣病とは?

生活習慣病とは、毎日の食事や飲酒、ストレス、運動など生活習慣が原因で発症する病気のことを指します。生活習慣病の具体的な病名を挙げると、肥満や高血圧症、糖尿病、心臓病、脳卒中などがあります。

生活習慣病は、症状の進行状態によって5段階に分けることができます。

  • 第一段階:乱れた食生活、喫煙、過度の飲酒、過度のストレス
  • 第二段階:肥満、高血圧、高血糖、脂質異常
  • 第三段階:肥満症(内臓脂肪型肥満など)、脂質異常症、糖尿病、高血圧症
  • 第四段階:脳卒中(脳出血、脳梗塞など)、糖尿病の合併症、虚血症心疾患(狭心症、心筋梗塞など)
  • 第五段階:半身まひ、認知症、日常生活における支障など

生活習慣病を防ぐ食事方法

生活習慣病を防ぐためには、毎日の食生活が重要やな役割を果たします。ここからは、生活習慣病を予防する食事方法などをご紹介します。

食物繊維をたくさん摂取する

食物繊維には、コレステロール値を下げたり有害物質を体外へと排出させる働きがあります。毎日の食事でも、食物繊維をたっぷり摂る工夫をすることがおすすめです。

食物繊維を多く含む食べ物には、ゴボウやホウレン草、ブロッコリー、ひじき、わかめ、大豆、豆腐、昆布、切り干し大根、しめじ、しいたいけなどがあります。

食べすぎを防ぐ

美味しい食事だと、ついつい食べ過ぎてしまう方も多いと思います。しかし、食べ過ぎは中性脂肪を高めたり、糖尿病のリスクを高めてしまう良くない食べ方なのです。

食事の基本はお腹いっぱい食べるのではなく、腹八分目に留めることです。食べすぎを防ぐために、よく噛むことやゆっくり食べることを意識することが大切です。また、生野菜のサラダより煮物を選ぶなど、腹持ちや歯ごたえの良い食べ物を選ぶと良いでしょうい。

1日3食規則正しく食べる

生活習慣病を防ぐには、1日3食規則正しく食べることが大切です。

食事の間隔が空き過ぎたり食事の回数を減らすと、体がエネルギーを溜め込み、太りやすくなってしまいます。肥満につながる可能性が高いので、朝食を食べていない方は、朝からしっかりと食事をとることがおすすめです。

食生活を改善するポイント

食生活を改善することで、生活習慣病を防ぐことができます。これからご紹介する食生活は、現代人に多い食べ方なので注意して見ていきましょう。

コレステロールの高い食べ物の摂取

コレステロールが高い食べ物はコレステロール値を高めてしまい、脂質異常症のリスクを高めてしまいます。そのため、コレステロール値の高い食べ物はなるべく控えるようにしましょう。

コレステロールの高い食べ物には、肉の脂身やレバー、卵黄、バター、うなぎ、いくら、すじこ、たらこ、貝、エビ、干魚などがあります。

動物性脂肪に注意!

動物性脂肪の多い食べ物の過剰摂取は、血液中のコレステロールを増加させてしまいます。そのため、脂質異常症のリスクまで高めてしまうのです。

動物性脂肪の多い食べ物は、卵や乳製品、肉類、ケーキやアイスクリーム、チョコレートなどがあります。生クリームは同物性脂肪が多いので、洋菓子には注意が必要です。

肉や魚を減らすと毎日のおかずに悩むという方は、魚を選ぶことがおすすめです。特に、イワシやサンマなどの青魚の油に含まれているDHAやEPAにはコレステロール値を下げる作用があります。

スナック菓子を控える

スナック菓子は、脂質や塩分共に多いお菓子です。そのため、食べ過ぎるとあらゆる生活習慣病のリスクを高めてしまいます。特に、塩分の摂りすぎは高血圧を引き起こす可能性があるのです。高血圧が悪化すると、脳出血や脳梗塞、動脈硬化、心筋梗塞につながる可能性もあります。

スナック菓子は味が濃く食べやすいものが多いので、一度つまむと止まらなくなってしまうこともありますが、生活習慣病につながる恐れがあります。スナック菓子がなかなかやめられない方は、少量パックを選ぶなど工夫して食べすぎを防ぎましょう。

糖分やアルコールを摂りすぎない

中性脂肪値を高めないためには、糖分とアルコールの過剰摂取に気を付けましょう。

糖分の摂りすぎは、肥満だけではなく糖尿病にもつながります。また、アルコールは飲み過ぎると、代謝を担っている肝臓に大きな負担がかかり、アルコール性肝疾患につながる可能性があります。さらに、糖分やアルコールの過剰摂取は、肥満症や糖尿病、高血圧、心疾患、脳血管疾患などのリスクも高めてしまいます。

糖分は、特別甘いものでなくても、清涼飲料水や炭酸ジュース、缶コーヒーなどにもたくさん含まれています。こういった飲み物を良く飲む方は、飲み物をお茶や水に切り替える努力をしましょう。

アルコールは適量であれば血流を改善させ、体にも良い効果をもたらしてくれます。アルコールの適量の目安は、ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、缶チューハイ(1,5缶)、ワインは1/4本(180ml)焼酎は0,6合(110ml)程度なので頭に入れておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

生活習慣病や生活習慣病を予防する食事方法などについて、しっかり理解出来ましたか?

生活習慣病は、現代人に多い病気ですが、毎日の食生活に気を付けることで、かなり予防することができるのです。脂質や糖分、塩分などの多い食事に気をつけ、魚や野菜を多く摂ることを心掛けましょう。栄養バランスの良い食事は健康の基本です。

また、食事だけではなく、適度に体を動かすことやストレスを溜めないこと、質の良い睡眠を心掛けることも大切です!1日3食の規則正しい生活を続けていれば、生活習慣病も怖くありませんよ。

ぜひ、毎日の食生活や生活スタイルに気を付けて、生活習慣病や様々な病気のリスクを減らしましょう。

TOP