ビタミンが欠乏することで起こり得る悪影響

ビタミンが不足した状態だと肌荒れや体の調子を悪くするなどの悪影響が起こります。

その症状が進行するとビタミン欠乏症を引き起こすことになって酷い場合には視力低下や貧血、歩けなくなるなどの不調が出てきてしまいます。
ビタミンには種類があるのでこのビタミン欠乏症による症状もどのビタミンが足りないかによって内容は異なります。
日本ではビタミン欠乏症になる人は少ないですが、体がだるいなど潜在的なビタミン欠乏症のような症状があるように感じている人は意外と多いです。
その悪影響の内容やそれぞれのビタミンがどんな食品に多く含まれているのかを知って、ビタミンが不足しないように注意していきましょう。

ビタミンB1の欠乏

ビタミンB1は水溶性ビタミンのうちの一つであり、米などの炭水化物をエネルギーへと変えてくれる役割を持った栄養素です。
最近ではほとんどかかる人はいませんが、昔はビタミンB1不足によって脚気にかかって亡くなってしまう人もいました。
脚気とは食欲不振や倦怠感、足がむくむなどの症状が出る病気で、偏った食生活によってかかってしまうことが今でも稀にあります。
ビタミンB1は水溶性であるために調理中にその栄養がなくなってしまったり、体に蓄積することも難しい栄養素となっています。
ビタミンB1が不足すると疲れやすくなったり筋力低下、脳や神経などに問題が生じる可能性が高いためにできるだけ不足しないように毎日摂っていくことが重要だと言えます。
ビタミンB1はハムや豚肉、たらこに多く含まれています。

ナイアシンの欠乏

ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれるビタミンで、皮膚や粘膜を健康に保ってくれたり血行を促進してくれる働きを持っています。
ナイアシンが欠乏するとペラグラといった症状を引き起こします。
ペラグラになってしまうと皮膚炎や食欲不振、下痢、不眠症、認知症といった様々な悪影響が起こります。
基本的にはナイアシンが欠乏することはほとんどないですが、それでも過度なダイエットやアルコール依存症によって食事をほとんど摂らない人はナイアシンが欠乏してしまうリスクが高くなってしまいます。
ナイアシンが不足しないように、食生活には十分注意することが大切です。
ナイアシンはたらこやカツオ、マグロの赤身、牛肉レバーや豚肉レバーに多く含まれています。

ビタミンCの欠乏

ビタミンCには体が錆びるのを防ぐ抗酸化作用があったり、シミやそばかすができるのを防ぐ、コラーゲンを作るのに重要な働きをしてくれる栄養素です。
美白効果の高さでも有名なビタミンCですが健康面でも優れた効果を発揮し、血圧を正常な状態に保つことで心臓の病気を予防する効果もあります。
ビタミンCは最も多くの働きを担っている栄養素でもあるので、そのビタミンCが欠乏していると体には様々な悪影響がもたらされます。
例えば、壊血病やむくみ、食欲不振、うつ、歯茎の腫れ、皮膚の乾燥、倦怠感など体に出る症状から精神的な症状まで色々な不調が引き起こされます。
ストレスを感じている場合はビタミンCが通常よりも多く消費されてしまうので、ビタミンCは積極的に摂っていきたい栄養素です。
摂る量の目安としては一日に1,000mgを摂るのが良いとされています。
ビタミンCはピーマンやアセロラジュースに多く含まれています。
緑のピーマンよりも赤ピーマンや黄ピーマンの方がビタミンCが豊富だとされています。

ビタミンDの欠乏

ビタミンDは食べ物から摂ることもできますが、紫外線から生成することもできる栄養素です。
ビタミンDには骨や歯を丈夫で健康にする働きがある他、免疫力を高めるのにも有効だと言われています。
ガンや糖尿病を予防するなど、病気の予防にも効果的です。
ビタミンDが欠乏すると骨粗しょう症になったり、免疫力低下、動脈硬化、うつ、花粉症の原因を作ることになります。
実はビタミンDが欠乏している人は意外と多くいると言われているので、できるだけ意識して摂るようにしましょう。
ビタミンDは焼き鮭や鰻の蒲焼、卵などに多く含まれています。

ビタミンB12の欠乏

ビタミンB12は血液を作って貧血を予防してくれたり、健康な細胞を作るのに役立つビタミンです。
ビタミンB12が欠乏すると悪性の貧血が起こる可能性が高くなってしまいます。
貧血には鉄分を摂ると良いと言われていますが、実は鉄分をしっかりと摂っていたとしてもビタミンB12が欠乏していると悪性の貧血を引き起こすリスクは高まってしまうのです。
また、ビタミンB12は睡眠にも良いビタミンで、ビタミンB12を十分に摂っていると良質で深い睡眠を取ることができます。
最近睡眠が浅かったり寝ても疲れがとれないという方は、もしかしたらビタミンB12が不足しているのかもしれません。
ビタミンは種類によっては過剰に摂ることで体の不調を引き起こすものもありますが、ビタミンB12は必要以上の量は吸収されないようになっています。
過剰に摂取することを心配しないでしっかりと摂ることができるのは嬉しいですよね。
ビタミンB12が多く含まれている食べ物はしじみやあさりなどの貝類、牛肉レバーや鶏肉レバー、いくらなどです。

まとめ

ビタミンには種類があり、それぞれの効能や不足した時に体に表れる不調は異なります。
ビタミンの種類によってそのビタミンが多く含まれる食品も異なるので、ビタミン欠乏症にならないためには色々な食品からバランス良くそれぞれのビタミンを摂っていくことが大切だと言えます。
場合によってはこの種類のビタミンは十分に摂ることができているのに、このビタミンは不足しているというような状態になることもあるでしょう。
そういったことを防ぐためには、どの食材にどんな種類のビタミンが豊富に含まれているかを知っておくことが重要です。
バランス良く摂っていくことが難しいという方は、一つの食材で多くのビタミンが摂取できるものを食べることをおすすめします。
代表的なものとしてはすっぽんが挙げられ、すっぽんにはビタミンB群を始めとした色々な栄養素が豊富に含まれているのです。
是非、できるだけ多くの栄養素が入っている食材を選んで積極的に摂ることで、ビタミン不足を解消していきましょう。

TOP