ビタミンは体内で十分な量は合成できないため、不足すれば欠乏症が起きる可能性があり、健康や美容に悪い影響を与えてしまいます。
しかしミネラルもビタミン同様、体内で生みだすことができません。
必須ビタミンは13種類、必須ミネラルは16種類ですが、体には欠かせない栄養素です。
ビタミンの特徴は「微量で必須」「体内での合成は不可能」「不足する欠乏症がおきる」です。
目次
脂溶性ビタミンの種類と働き
ビタミンは大きく分けると脂溶性と水溶性に分けられますが、脂溶性のビタミンは次の4つです。
・ビタミンA
ビタミンAを含む食品は鳥や豚のレバー、ニンジンやカボチャなどで、油といっしょに摂ると、吸収率がアップします。
皮膚や目、鼻、のど、肺、胃腸などの粘膜を正常に保ち免疫力を維持する働きをします。
ビタミンAが不足すると、皮膚や粘膜が乾燥して傷つきやすくなります。
美容面から見れば、ビタミンA は皮膚のターンオーバーを活発にし、肌荒れを防ぎます。
・ビタミンD
ビタミンDを含む食品は、ニシン、サケ、サンマ、カワハギ、キクラゲなどです。
骨の主成分はカルシウムですが、ビタミンDが不足すれば、いくらカルシウムを摂っても骨が育ちません。
強い骨を作るにはカルシウムとともにビタミンDも摂ることが大切です。
また、ビタミンDには肌の殺菌作用があるため、肌の荒れがちな人やアトピー性皮膚炎に悩む人にも有効です。
・ビタミンE
ビタミンEを多く含む食品は、アーモンドや落花生、ヘーゼルナッツなどのナッツ類や、ウナギ、子持ちガレイ、カボチャ、モロヘイヤなどです。
ビタミンEは血行をよくし、細胞の老化を防ぐ働きがあり、冷え性、肩こりなどの血行障害に効果的に働きます。
また、活性酸素を除去する「抗酸化作用」にすぐれており、過酸化脂質の生成を抑えるはたらきがあるため、老化を予防する「若返りのビタミン」とも呼ばれています。
・ビタミンK
ビタミンKを多く含む食品は、納豆、モロヘイヤ、カブの葉、明日葉などです。
ビタミンKは、この凝固成分を作る役目をしており、ケガをして出血しても自然に血が止まりますが、これは血液中に凝固成分が含まれているからです。
また、骨の形成や皮膚や目の健康と免疫力を保つ働きをしています。
水溶性ビタミンの種類と働き
水溶性ビタミンの9つも、肌荒れの解消や免疫力を上げる働きを持っており、美容や健康に欠かせません。
・ビタミンB1
ビタミンB1 を多く含む食品は、豚肉、ウナギ、大豆、そら豆、落花生などです。
ビタミンB1 が不足すると糖質の燃焼がまくいかず、乳酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなります。
「脚気(かっけ)」は、かつての日本では国民病とも言われるビタミンB1 不足による病気でした。
現代ではほとんど見られなくなったものの、不足しやすい栄養素です。
・ビタミンB2
ビタミンB2を多く含む食品は、豚、牛、鶏のレバー、ウナギ、牛乳、ヨーグルトなどです。
ビタミンB2が不足すると脂質が燃焼しにくくなり蓄積される一方になるので太りやすくなります。
効率よく痩せるためには十分に摂取したいビタミンです。
また、ビタミンB2 は、「発育のビタミン」とも言われ皮膚や毛根、爪などの正常な再生に関わっています。
・ビタミンB6
ビタミンB6を多く含む食品は、マグロ、カツオ、サンマ、バナナなどです。
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝を助ける働きをします。
不足すると肌荒れ、ホルモンの神経系の異常や脂漏性皮膚炎を引き起こすことがあります。
・ビタミンB12
ビタミンB12は動物性食品にしか含まれておらず、菜食主義の人や肉や魚が苦手な人に不足しやすく、貧血を引き起こすことがあります。
また、睡眠と覚醒のリズムを整える働きがあるので 、不足すると良質な睡眠がとれなくなります。
・ビタミンC
ビタミンCを多く含む食品は、アセロラ、グァバ、柿、キウイ、イチゴ、レモン、赤ピーマンブロッコリーなどです。
ビタミンCはコラーゲンの合成に関わるほか、シミの原因になるメラニン色素の合成を抑える作用もあります。
強い抗酸化力があり、風邪の予防や悪玉コレステロールを下げる働きもあります。
・ナイアシン
ナイアシンは皮膚や目の健康と免疫力を保次働きをしており、マグロやカツオに多く含まれています。
・パントテン酸
パントテン酸は、皮膚や目、髪の毛などに関係しており、不足すると白髪が増え、免疫力が弱まり、風邪などを引きやすくなります。
鶏、豚、牛のレバーに多く含まれています。
・葉酸
葉酸は、細胞の再生に欠かせないビタミンで、不足すると口内炎などができやすくなります。
胎児には欠かせないのが葉酸で、妊娠中の摂取が望ましく、葉酸を多く含む食品は鶏、豚、牛のレバーの他、菜の花、ほうれん草、ブロッコリ―、トウモロコシなどです。
美容に必須なミネラルについて
必須ミネラルは全部で16種類ありますが、どれも体の調節に欠かせない微量元素です。
ミネラルの主な働きは、ビタミンと同様、酵素の成分となって、体の化学反応をすすめることです。
どのミネラルも健康や美容と関係があり、不足すると皮膚や髪の毛のトラブル、関節痛の原因となってしまいます。
必須ミネラルは、カリウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、イオウ、塩素、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、マンガン、モリブデン、クロム、コバルトの16種類です。
まとめ
ご飯やパン、麺類などの糖質と肉や魚などのたんぱく質、リノール酸やオレイン酸などの脂質の三大栄養素はエネルギーのもとや体の材料となりますが、ビタミンは直接的にエネルギー源や体の材料となるわけではありません。
ビタミンは、三大栄養素におきる化学変化を促進する働きがあり、化学反応に必要な酵素の一部として活躍します。
ビタミンの必要量は、三大栄養素に比べるとごく少量ですが、ほとんどのビタミンが体内で作れないため、ある程度一定の量を食べ物から摂取する必要があります。
偏った食事を摂り続け、不足するビタミンが出てくると、各ビタミン特有の欠乏症がおきてしまいます。
現在、不足すれば欠乏症がおきるビタミンとして13種類が指定されており、美容と健康のため意識して摂取する必要があります。
食品から摂取できない場合は、サプリメントで補うと良いでしょう。
中でもすっぽんサプリは、体内でつくられない美容成分がぎっしり詰まっています。